広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

9月第二日曜日稽古会

令和四年9月11日、昨日に引き続き日曜日稽古会を行いました。今週末には栃木遠征を控えておりますので齋藤君にとりましてはこの日が次回出航前の最後の稽古と成ります。

昨日同様、湿度が高く何とも蒸し暑い中での稽古会でありました。一人遣いに励む齋藤君の汗を拭う様子が半端ではありませんでした。昨日指摘しました打込む際の手首の曲がりも良く自覚し気を配りながら遣っておりました。真の冴えを求めて振り込んでおりました。

昨日同様、少し長めの坐礼を呼吸法に集中し、師弟同行で行いました。少しずつ呼吸が同調して来ております。そうでなけねば剣を写し取る事は出来ません。良き事であります。

木刀での打込みに入ると途端に右手の指に力みが観て取れました。すかさず指摘し自覚を促し、正させました。一点一画を疎かにして剣はあり得ません。正しさを積み重ねるしか修行はありません。僅かな体の歪みが、心の歪みに現れます。成らぬ事は成らぬのであります。

兵法は、艦上の一人稽古の為に(燕飛の太刀)を集中的に伝えました。形の遣い方、その術理を彼我との関係を心身に染み込ませました。写し取る事に必死で取り組んでおりました。・・・激しい叱責を浴び続けながら・・・師弟同行が果てしなく続きました。

制剛流抜刀では、昨日同様に立合、基本刀法を振り込みました。新たなる一手も伝授し、真剣が心地よく刃風をたてる様に振り込ませました。足捌き、体捌きを伴って振り込んで行くしか術はありません。

稽古の締めでの防具を着けての地稽古では、その手応えが出て来ております基本打込を何とか一本でも出す事を伝えて場に臨ませましたが・・・打とうとすると制せられ、起こりを捉えられ、待てば攻め込まれ・・・成す術無く打ちとられ・・・それでも諦めずに懸って来る齋藤君でありました。何時の日にか一本を師から取れる日が、必ず参ります。その日を待ちながら気は先に懸けて、形稽古で身に付けつつある技を地稽古で出す事を目指すのみであります。

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