広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

平成22年博多稽古始め

新年博多での稽古始めを行いました。昨年末から新年にかけての寒波もこの日は嘘のように緩み春を思わせる陽の光で有りました。五月の道場と違い弱暖房が入っておりますのでその日の陽気と重なり少し動くと息苦しさを感じる様でありました。中央体育館の剣道場の床は他の道場に比べ滑りやすく感じました。その上に今回は足袋を使用しましたので余慶に滑りやすく足捌き体捌きに四苦八苦しておりました。


五月より広い道場を充分に遣い、まずは基本稽古(打込み)を行いました。ここでも滑る床にその足袋の影響をもろに受けながら最初は恐々遣っておりましたが、その内に滑るは滑るに任せ体勢を崩す事無く遣うべく奮闘しておりました。そうこうしている内に昨年末の検査にて又してもドクタースットプの懸かった大坪さんも顔を見せそれを機に一服を入れました。冷たいお茶で新年の挨拶と近況を語り合い、稽古を再開しました。大坪さんの見守る中での稽古と成りました。三学、九箇(とりあげ)、下から、中段、大転変13勢法を遣い合いました。ここでも足袋を履いての滑る床での体捌きに新鮮な気づきが有り二の斬りに返って遣い易さを感じておりました。急な変化の体捌きには足捌きの遣い方の工夫が必要な事を知り気づきの喜びを感じている様で有りました。


最後に抜刀の立合を特に順抜の抜き付け納刀を重点的に抜き合い腰の切りからの抜き付け、精密な納刀の確認習得を行いました。大変収穫のあった稽古会であった様で有ります。しかしこれも今までの弛まぬ稽古が有ったからです。成果は一日だけの稽古では有り得ません。長き稽古の継続賜物でしか有りません。稽古終了後に大宰府天満宮にて厄払いの御祓いを受け帰途につきました。