昨日の土曜稽古会に引き続き日曜稽古会を行いました。本日は修士論文の提出と発表を終え又目出度く就職の決まった永原君が晴れやかな表情で稽古に参加して参りました。この就職難の時期に皆彼の事を心配しておりましたがまずは目出度しめでたしです。久しぶりの参加ですので先ずは確りと基本打込みに汗を流してもらいました。基本稽古で流す汗はさぞかし気持ちの良い物であったと思います。一汗流した後の彼の顔の表情は又一段と晴れやかな様子を呈しておりました。彼に負けず他の会員も一段と熱を帯びた打込みを繰り返しておりました。良き相乗効果で有りました。
兵法に移りまして先ずは永原君の手本と成る様に先輩諸氏に三学、八勢の順で遣って貰いました。最後に彼に遣って貰いましたが手順を間違えることなく良く遣っておりました。特に合撃の手応えが良くなっていたのには驚きました。後顧の憂いがなくなった事による精神的な安定がその手応えとなって現れて来たようで有ります。剣技に及ぼす精神の重要性を思わずにはおれません。手順は確り自身の物としておりますので今後は三学は三学らしく試合勢法は試合勢法らしく遣えるように少しずつ練って参ります。先輩諸氏も合撃、二の斬りが迷いながらも少しずつ良くなってまいりま。二の斬りを良くなった袈裟斬りの感覚で斬りたくて少し迷路に迷いこんでいたおバカちゃんも何とかその違いの表現に光明を見出しつつあります。元々良い太刀連れが表現出来ていたのですから場に従い遣いこなせば良いのです。何にしても一つ良い手応えを得れば総てをその感覚で遣えば良いと思ってしまうのは安直であり・・・としか言いようが有りません。彼我との関係で其の場其の場での最善の太刀筋を求めて行って欲しいもので有ります。その後九箇、下から、１３勢法と遣い合いました。
最後に抜刀を行い、永原君には久しぶりに真剣を振って貰いました。やはり模擬刀では味わえない緊張感に何時も以上に全身に汗をかいておりました。しかし今更ながら先輩の真剣での斬りは確かに良くなったと思います。しっかり三年間の成果が出ております。これで勘違いが無ければ猶良いのですが・・・まあそれは無理でしょう。兎にも角にも久し振りの永原君の参加を得ての大竹での稽古を終了し、延び延びに成っておりました彼の就職祝いを近くで半年前に開業しております藤中君の焼肉店（龍王）にて行いました。若いとは言え永原君の豪快な食べっぷりに一同圧倒されました。しかし（龍王）の肉はいくら食べても胃にもたれる事が有りませんのでお腹の心配は有りませんでしょう。良き稽古良き歓談の一日でありました。
