初めての道場での稽古は皆床の感触を確かめる事から始まりました。早良区の道場よりははるかに良い床で有りました。無垢で無いのが惜しい気がしますが大変稽古の仕易い床でありました。解放感あふれる南側窓からの陽の光に包まれて、平素味わう事が出来ない雰囲気でありました。基本稽古は左右の正面打ち、順逆、返し、流しと左足踏込みも含め久しぶりにすべての打込みを行いました。皆息を切らせながら奮闘しておりました。ただし汗を流すと言う事に満足してしまい、精密さを求める姿勢がやや希薄になっていましたので今一度気を入れる事としました。人を相手にする難しさを再認識してもらいその至らなさを強く自覚して貰いました。一人遣いではそれなりに遣えている体捌き、竹刀の振りが元立に対しては又しても置きに来たり叩きになったりと一人遣いの様には遣えません。ともすると腕操作になってしまいます。目標とする処を常に強く自覚し求めて行って貰うしか方法はありませんでしょう。
兵法は三学(とりあげ)、九箇、下から、後雷刀、雷刀打中下段と遣い合いました。ともすると手順のみに気が行き、打ちその物の精密さが希薄になるのは基本と同じであります。打つべきところを打つと言う事を今一度強く意識してもらいました。最後に抜刀の立合を皆で抜き合い一日目を終了致しました。