広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

第三日曜日稽古会

昨日は小生の所用の為急遽稽古は休みとしました。この日も平素より一時間おそめの稽古開始となりました。年度末と言う事も有り何かと慌ただしい月であります。寒暖の変化も大きく、忙しさと重なり体調を壊す者も有りました。稽古に出かけてきたのは良いのですが体調を慮り見学する羽目になった者も有りました。それはそれで場に従うしかありません。ある種の特訓稽古となりました。


基本稽古は特に入念に行なう事としました。苦しくなると惰性に流れそうに成るところを叱咤激励しながら正しさを求めて遣わせました。苦しさから逃げようとする処を許さず、何が何でも正しさを求めようとする姿勢を求めました。しかしながらまだまだ性根が入っておりません。情けない位に苦しさに負けて仕舞います。惰性に流される自身に負けてしまっております。大して有りもしない腕力に頼ろうとするあまり返ってちょこちょこと小手先の遣い方に成ってしまい、しかも直ぐにバテてしまいます。苦しく成った時こそ無駄な力を遣う事無く自然な働きのでるチャンスであります。その為にその状態に持って行っていると理解し、苦しさに負けずに只正しさを求めて立ち向かって行って欲しいと思います。惰性に流されるなど論外です。


兵法は三学、八勢、下から、九箇を遣い合いました。合撃は中々太刀筋が安定しませんが求めるものは理解しているようですので焦る事無く我慢しながら時期を待つしか有りませんでしょう。二の斬りの体の遣い方は少しづつ良くなっております。しかし直ぐに勘違いする処が有りますので安易に流れないように気を配って参ります。見学者も見学する中で体がウズウズしてくることに耐えかねたのか、とうとう三学を懇願してきましたのでとりあげ、下からを相手にする事としました。熱望しただけはあり、体調不良の割には良い遣い方でありました。やはり大切なのは気力で有る様です。