広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

五月ゴールデンウィーク最後の土日稽古会

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五月ゴールデンウィーク最後の土日稽古会を行いました。この度の連休は前半が大阪から野原君が後半最後の土日は博多から市原さんが出稽古に来たい旨の申し出が有りましたので前後半で四日の稽古会を行なう事としました。暑い日の続く四日間でありました。その暑さの為に少し脳に異常をきたしたのか、又してもガサツな禮を失する行為をする者が有りましたので正面への座礼の後に久々の説教タイムと成って仕舞いました。この者にはこの三年間度事に道場内での立居振舞につきましては厳しく叱責し、時には怒気を持って罵倒してまいりました。彼もその度毎に逃げ出さずに何とか自身を正そうとする気配は持って参りました。ですからいまだ当道場に通ってくる事を許しているのですが、そうでなければかつて除名した博多の二名の様に追い出しております。今回又しても独り善がりなガサツな事を仕出かしたのは悪い意味で少々慣れて来たのかも知れません。そこが阿呆の阿呆たる所以であります。まるで相手の様子を観る事が出来ておりません。常に剣とは何ぞや、活人剣とは何ぞやとの問いを持ち続け、求めて行って欲しいと願っております。折角博多から稽古に出向いてきた市原さんも思わぬ説教タイムに目を白黒させておりました。今までの同好会的雰囲気のところでは有りえぬ事でありましょうから。しかし明日は我が身であります。余りに無頓着な事をしておりますと何時自身の身に降り掛かるやも知れませんので御油断召されぬように!


基本稽古に入りまして、この暑さを吹き飛ばすように打込みを行って貰いました。先ずは入門の早い順に行って貰いましたが先程の説教の影響か少々手が縮み気味でありました。稽古前の一人遣いでは他の者の邪魔になっている事も意に介さず、しかしそれなりの僅かな進歩も感じさせておりますが、元立に対するとその面影が影を潜めてしまいます。見苦しい手打ちが目立って仕舞います。所詮剣は相手との斬り合いであります。相手に対して遣えねば何の役にもたちません。一人遣いである程度の手応えを得ても其処で満足していてる訳には参りません。一人稽古の手応えを元立に対しても発揮でき、そして打太刀に対して遣える様に修行しなければ成りません。その意味では市原さんにも同様の事が言えます。元立相手の打込みになると無茶な叩きが出て仕舞います。あくまでも正しさを求め振り抜く事を求めます。


兵法に移り、三学、八勢を皆で遣い合いました。市原さん仕様の稽古では有りませんが新陰流で先ず最初に伝授される取り上げと八勢は又生涯精度を求めて行く勢法でも有ります。心行くまでこの二勢法を遣い合いました。市原さんも八勢ではまだ少し迷う処も有りますが少しずつ様になって来ております。ほぼ前半の稽古が終了する頃休日のサービス残業を終えて駆けつけて来た者が有りましたのでその者との稽古としました。宮島での演武に向けて三学、九箇、下からと一気に遣いました。腹(丹田)を締める事による合撃の手応えを感じてから暫く時間がたちますがその平均点は確かに上がって来ております。下からの二の斬りの踏込みも取り上げのそれにだいぶ近づいて来ております。宮島に向けて気を高めて行く時期でありますので短くなりましても回数の確保が大事で有ります。しっかり高めて参りましょう。


最後に皆で抜刀の居合を抜き合い今回の稽古を終了致しました。