広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

五月博多定例稽古会

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五月の博多定例稽古会を行いました。先月の稽古会では確かに弱冷房が入っていた早良区の道場で有りましたが、やはり震災の影響でありましょう、夏日の今回には見事に止まっておりました。汗かきの市原さんにとりましては少々難儀の一日で有りましたでしょう。八年目に入りました博多の稽古でありますが、何時にもまして稽古会を始める切っ掛けを与えてくれました亡き師の事が懐かしく思い出された一日でありました。


ゴールデンウィークの最後の二日間に続いての二週連続の稽古を楽しみにしすぎていたのか、小生が最後に返信したメールに対する返答をし忘れていたのか叱責された内容への反省なのか・・・・(申し訳ありませんでした)との市原さんの言葉を聴き遂げての稽古開始で有りました。おそらくこの言葉がなければ今回の稽古への参加は当然認めることは有りませんでしたでしょう。一人座っての見取り稽古で終始させましたでしょう。武道としての剣の修行を始めたばかりですから致し方無いと言えば其れまでですが、正会員になった以上何時までもお客さん扱いは出来ません。学ぶ態度に真摯な処が欠如すれば捨て置くわけにも参りません。単なる技術を学ぶだけでは剣の修行には成りえません。どこぞの外道の様に落ちいる事なき様にせざるを得ません。受け答えは遣り取りは真摯に確りと行って貰います。


基本稽古は邪気を出すごとく粘り強く遣って貰いました。確かに少しずつ身に付き有りますが、突如として現れる無茶振りは今少し時間を懸けて取り除きましょう。何れたゆまず今の稽古を続ければ邪気の塊を吐き出す時が参りますでしょう。何事にも熟成の時間が必要であります。速成は本人の為にも成りません。ジイックり参ります。


兵法は勿論三学、八勢を確り遣い合いました。足腰刀の連動を身に付ける為、そのズレを少し大きめに遣ってもらっておりますが、手順が身について参りましたので少しずつそのズレも自然に小さ目に成って参りますでしょう。八勢の手順の迷いも何とか克服して参りましたので、少しずつ勢法の精度を求める事としました。今回は疾雷刀の術理としました。元来股の伸びが足りず、拳が下がる傾向の市原さんには良き修行になるはずと考えての事であります。自然と足腰も粘りのある状態を身に付ける事も出来ると思います。今の状態は何時壊れてもおかしくない瀬戸物の様な風を呈しております。八勢の手順も確りしてまいりましたので前回同様中段の一本目を遣ってもらい、2~4本目を説明致しました。特に二本目は足腰刀のズレを少なくするには最適で有りましょう。


時間が押して参りましたので30分ほど皆で抜刀を抜き合い、今回の稽古を終了致しました。