広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

九月台風下の一人稽古

イメージ 1

九月最初の土日稽古会初日は台風の直撃(中国地方)をうけてのものと成りました。昨晩の夜稽古も山口から永原君が出かけて来る事と成っておりましたが、風も可也強まっておりましたので道中を心配して取りやめさせました。本日も台風予報を見ながら判断するものとして午前中は自宅待機を各人に命じておりました。進路は平生であれば四国沖で東にそれるので有りますが、今年は偏西風の位置が高いらしく中国地方直撃のコースを北上して参りました。しかし道場の有ります団地内は昼近くまで待っても至って静かな天候が続いておりました。正午には稽古の参加の判断をせねばと思っておりましたが、昼まで待ちきれずに催促の電話を懸けて来る者が有りました。此方からの連絡を待ちきれずに催促してくる自体が稽古に来る不安を感じての事(または休みたい)と判断して本日の稽古は休むように伝えました。道中の安否は自己責任以外有り得ませんので少しでも不安を感じるならこちらの決定を待たずに欠席を知らせれば良いのです。彼が休んでも当会の稽古会を行う事に何の影響も有りませんので。結局台風の進路による被害報道と団地付近の現状のギャップに暫し判断を悩まされましたがその他の会員にも稽古参加を見合わさせる事としました。勿論小生の稽古に中止は有り得ません。


久し振りの土曜一人稽古に汗を流す事と致しました。一人稽古の通例としまして先ずは納得の行くまで正座をしての呼吸法を行いました。これは延春先生との遣り取りの中で呼吸法を行わずに形稽古を行っている事に対する疑問をぶっつけた事によって先生が指導され始めた(静坐10息法)ではなく無論長呼気丹田呼吸法で有ります。(静坐10息法)は剣の修行では殆ど何の役にもたちません。名人になれば違うかもしれませんが、剣の修行者に取りましては呼吸法といえば長呼気丹田呼吸法以外有り得ません。今回はこれで良しと感じて目を開ければほぼ30分を経過しておりました。平生よりは少し短い時間で有りました。長い時には一時間は行っております。その後は之又一人稽古の際には必ず行う真剣での一人遣いを心行くまで行いました。三学から始め、九箇、燕飛、天狗抄、奥義ノ太刀を遣い、最後に抜刀を数本心のおもむくまま抜きました。最後の締めは何時もの如く(向之刀)で納めました。この一本は制剛流の母刀と言われる如くに、抜くたびに何がしかの気づきが有ります。単純な働きではありますのに不思議な事であります。