広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

第一回近県古武道演武大会

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第一回近県古武道演武大会に参加致しました。近県と申しましても遠くは香川県からの参加も有りました。会場は小生に取りましても広島柳生会にとりましても生涯忘れる事は出来ない南区の剣道場であります。過ぎる平成16年10月に亡き柳生延春先生を始めてお迎えして稽古会を開催した正しく其の道場でありました。毎年この時期に行われていた宮島厳島神社の演武が中止になり今回の演武の開催参加と成りました事は小生に取りましては感慨深いものが有ります。


演武参加にあたりメンバーは勿論今年6月に行われた宮島厳島神社奉納演武の演武者としました。しかし直前になり大阪から参加予定の野原君が業務の都合上如何しても参加できなくなりました。当初使太刀二人に二本ずつを遣わせるようにしておりましたので今回は二本で納める事も考えましたが、持ち時間も宮島の倍以上用意していただいておりましたので急遽二部制で遣わせて貰う事としました。二部に分かれるとは言え初めて一人で4本遣う事に成りました好美君のプレッシャーは相当なものでありましたでしょう。当初は弱気な発言をしておりましたが構わず決定と致しました。


演武の際には当然ながら紋付の着用が決まりでは有りますが、今回は延春先生に直伝を受けた時のように上下白の剣道着袴で臨む事としました。勿論白足袋は使用致しました。最低限の威儀を正す事を欠いては武道足り得ませんから。自身が育てた弟子との勢法を打つと言う形態を取りながらも小生に取りましては亡師との直伝稽古に思いを馳せての演武となりました。当日は良い天気で道場の床も良く乾燥しておりましたので足袋を着けての演武は少々足を滑らせる心配も有りましたが、宮島よりも充分に場を遣える会場で、滑りやすい床を物ともせぬ勢法を遣い合いました。案の定二人とも思わぬところで足を滑らせておりましたが、怯んだり恐れたりする事なく、之でもかと確りとした踏込み足を繰り出しておりました。今回パンフレットに広告を出して下さり臨席頂いた福永刀剣店の社長さんも(凄い迫力ですね)と感想を述べておられました。


付き添いと見取り稽古の為に同席させました永原君に撮ってもらいましたビデオをダビングしながら、感触として残っております手応えとイメージをダブらせながら演武の出来を検証してみましたが僅4年に満たない年数で良くぞ此処までに成ったとあらため好美君の上達振りに感心いたしました。勿論課題は多々有りますが全体の遣いっぷりは師の位に或る者としては満足と致します。反省は足を滑らせたときの照れ笑いと僅かな場のザワツキに気を取られて目線を外した処であります。技の出来云々の前に断じて有っては成らぬところであります。猛省を即します。


弟子の上達振りを確認出来た事と延春先生との思い出に浸る事が出来、少々目頭が熱くなる思いで演武を終了する事が出来ました。演武終了後は皆で反省会の意味も込めての食事をしながらの打ち上げを行い散開と到しました。