広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

三月最後の稽古会

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三月最後の稽古会を行いました。この時期は学校行事の関係上五月の道場が使えないことが多いのですが、今回もご多分に漏れずそうなりました。したがいまして三月最後の稽古会は大竹で行なう事としました。年度末と言う事も有り、仕事の為に欠席の多かった者も出向いて参り、久々の全員参加の稽古会と成りました。しかし久々参加の者が新車のRX8で道場に乗り付けて来た時には皆仰天で有りました。前の車がデミオで有った為にその違いにあらためて驚かされました。確か就職三年目・・・・・思い切ったものであります。ますます仕事に励んで貰わねばと少し心配の小生で有りました。


今回は土曜日と言う事もあり、予約の時間が少々変則で、平素の時間よりも少ない事もあり、お茶の時間は短めに稽古に勤しみました。第三クールが一週間延びた好美君も確りと剣道着に着替えて稽古に臨みました。宮崎の演武を気一杯で乗りきった最初の稽古会ですので何やらきする処があったのでしょう、基本稽古から良い打ちを繰り出しておりました。若手二人も近々の課題と将来に向けての目標を確り見据えて打込みに励んでおりました。


兵法は先ずは三学を皆で遣い合いました。これは絶対に外せません。小生の予想通りに演武後最初の一本に、特に合撃に今までに無い手応えを感じました。特にその打撃音に今まで無かった金属音に近いものが出ておりました。その事を本人に指摘すると自身は気がつかなかった様ですが、言い難い良き手応えは勿論感じていましたので驚いておりました。踏込みをしますので本人には聞き取りにくかったので有りましょう。演武では長時間の移動による疲労と集中しにくい場等々で合撃が少々弾かれ気味に成っており、演武後の反省で本人は少々気にしておりました。しかしその事が稽古において何らかの手応えとして出て来るのではと予感がしておりましたので、小生としてはしてやったりで有りました。これがあるからやはり年に一度位の演武は外せぬのです。正しく準備し臨めば平素の稽古の一年分位の成果が望めます。確り演武に臨んだものは演武後には確かに位が上がります。今後も修行の一環として確りと演武に取り組ませます。


その後八勢、中段、九箇を遣い合いました。今回で小林君への中段の伝授も全て完了しました。伝授されてからが真の稽古です。ますます厳しく激しく遣いあって行きたいものです。締めとして好美君に燕飛を遣って貰いました。之も又演武を終えて、ますます緩急強弱の遣い分けが良くなっておりました。これからますます遣うのが楽しくなりそうで有りました。そのご抜刀を抜き合い、本日の稽古を終了としました。


礼法の際に宮崎での演武を見事遣い終えた好美君に伝授の証として本枇杷の木刀を手渡しました。今後は演武で燕飛を遣う場合にはこれにて遣って貰います。この木刀は都城の伝統工芸士の手によるもので小生の物と対を成すもので有ります。若者二人には小生手作りの蟇肌竹刀を渡しました。之を持ってますます稽古に励んで欲しいとの願いを込めての一品であります。・・・・しかし師の位に有る者の気持ちを何と感じておるのか・・・貰って当然と思っているわけではないでしょうが・・・・。