広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

延岡市武道祭

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延岡市武道祭に参加してまいりました。これは昨年の宮島厳島神社奉納演武で御縁が出来ました宮崎の甲斐先生からの依頼による参加であります。今回で31回を迎える武道祭は市内の10武道団体が参加する他に例を見ない催しでありました。甲斐先生が30年前に各武道の交流の場を作りたいとのお考えで各武道団体に働き懸けて実現させ、それが今日まで続いている他に例を見ない武道祭でありました。一口に申して30年続けて来るには言葉に尽くせないご苦労が有ったと推察され、頭の下がる思いでありました。


今回の演武は昨年7月に伝承の為、延岡を訪れた際に内々に申出が有りました。あまり各地に演武に出向くのは本来良しとしない当会に取りまして少々考えさせらる事柄では有りましたが、折角の御縁ですので受ける事とし、演武者を指名し備えさせる事としました。しかしその年の10月に其の者の病が発覚し、如何にするべきかと思案しましたが、病と戦い抜く気概を見せましたのでやはり演武の場を与える事としました。そして一層の気迫を求め、伝承途中の燕飛を遣う事を命じました。其の事は入退院を繰り返しながら修行を続ける者に取りまして大変なプレッシャーで有ったと思います。しかも体調不良でその場に立てないかもしれないとの思いも常に抱えていたと思います。しかし、裂帛の気合を持って病との戦い、修行をこなし当日を迎えました。8時間に及ぶ移動をこなし、疲れも尋常では無かったと思いますが、燕飛のみならず前日に申出が有りました三学も見事に遣いきってくれました。広い体育館で最初はザワツク雰囲気でのなれぬ場で、打太刀の導く気に見事に乗って来てくれました。演武後には関係者から(場の空気がガラリと変わりました)との言を頂きました。最高の褒め言葉で有りました。遣い終えた彼女もさぞかし嬉しかった言葉であったことでしょう。この場に臨むにあたり確り戦い抜き、見事に遣い切った好美君に燕飛の印可を与える事としました。