広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

二月最初の日曜稽古会

平成28年2月7日、二月最初の日曜稽古会を行いました。今年も道場には、鬼が現れました。皆から豆の入った小袋の集中砲火を浴びておりました。普通鬼は豆をぶっつけられて退散するはずですが、この鬼はぶつけれた小袋をガサッと拾うやいなや先輩目がけて投げ返しておりました。何はともあれ今年も邪気祓いをする事が出来ました。目出度し、目出度し!
基本打込みは、最初は大調子で何時もの様に行いましたが、返し流しは、試合勢法の趣で行いました。矢張り、流しの捌きが遅れ気味で有りました。正しさの中に常に鋭さを秘めた処を求めるように厳命致しました。事あれば即座に対応できる大調子で在って欲しい物で有ります。
兵法では、廣川君の三本の合撃が、夫々に趣を違えながらもある種最高の手応えを発しておりました。本人的には最後の一本が最も手応えが有ったかもしれませんが、小生に取りましては、初太刀でハッとさせられ二本目でニヤリとし、三本目で満足と感じました。趣の違う手応えを楽しませて貰いました。一門が同じ方向を向いても求めて止まぬ合撃の果てしない奥の深さを想わずにはおれぬ一日で有りました。
永原君は、昨年一年何故にか乱れ気味で有りました二の斬りが前回辺りから良き連動を見せて来ております。特にこの日の斬釘のそれは、見事で有りました。彼に取りまして生涯最高の一本と言っても過言では無い働きを見せておりました。この寒稽古の時期に、昨年来の精進の実りの時期を迎えているかも知れません。刈り取る時期には逃さずに刈り取る様に厳命致しました。
九箇、下から、小転、燕飛と遣い合い、無論抜刀も抜き合い本日の稽古を終了と致しました。