広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

9月、段位証書授与式そして稽古会

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昇段証書授与式

令和三年9月5日、予てから伝えて有った段位証書の授与式を行いました。野原君には後日、稽古会参加の時に授与する事とし、本日は永原、小林、齋藤君三名への夫々の段位証書を授与しました。初めて段位を授けられる齋藤君は、剣術、剣道、居合道の三道の授与を驚きをもって押し戴いておりました。当会に入門し、先ずは新陰流と居合を学び始め、その後防具を身に付けての地稽古(剣道)を始め、気が付けば丸6年が経過しておりました。三段を授けるのは良き時期であり、昨年来の第一期上達期を迎えている彼には、更なる精進を求める意味でも良き段位の授与であったと思います。

小林君は、4年半ぶりの昇段と成りましたが、伝えて有る五段の其れも剣道、居合道の二道の段位証書を授けました。これまた四年半前には総合しての名称として剣術とうたっておりましたので、剣道、居合道の両方の証書には斎藤君程ではなくとも多少なりとも目を白黒させておりました。少しは感激したのでしょうか・・・五段の昇段を伝えて有った分、感激は少なめでしょうか・・・。この様な時の、人に何かをして貰った時の彼の表情は・・・読み難い。感性の鈍ささえも感じる時があります・・・。今少し瑞々しい感性を持っていて欲しいと感じました。

永原君には、先に授与してありました剣術(剣道も含む)段位に並ぶ居合道の証の証書を授与しました。

平素当会で小生が指導している剣術(柳生新陰流兵法)剣道、居合道(制剛流抜刀術)の三道の総合技量に対する段位を授与をしておりましたが、今回よりその証として剣道(新陰流は剣道である)居合道と二道の段位証書を授与する事としました。

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授与式を執り行い、9月最初の稽古会としました。9月に入りますと流石に気温は30度を下回っておりましたが、夏の名残と湿度の高さで蒸し暑い一日でありました。

あらたなる段位を授与された高揚感溢れる稽古会と成りました。その意気込みの違いが、段位の意義の一つであります。正しく行い、取り組めば段位に対する弊害もなく、修行の役に立ちます。またそうあらねば段位を授ける意義を失います。段位取得が目的に成っては本末転倒であります。世の過ちを当会に持ち込む事無く、正しく行って参ります。そうでなければ、廣川君の生前の功績に報いるために彼女の追悼として段位を授与する事とした意義が失われます。後に続く一門もその事は確りと認識してくれていると信じております。

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正伝柳生新陰流 広島柳生会

今回の稽古会は、前回スーパーGTレースでチームとして有り得ない失態をしでかし、リベンジをきす小林君の気入れの送り出し稽古でも有りました。すべての稽古を終えて、残りのお茶でホッと一息つく彼の全力を出し尽くして稽古を終えた様子をみながら、その放心状態から出し尽くした後に宿るあらたなる気の充足を感じる一門でありました。最後は、ドライバーの責任であります。その事を胸に刻み込み、いざ出陣で有ります。