広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

ゴールデンウイーク中の稽古会

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5月9日

令和二年5月9日、ゴールデンウイーク中の稽古会を行いました。この日も一日も早く日常を取り戻す様に、若者達が覚悟をもって出向いてまいりました。廣川君の見守る中、先ずは夫々の思いで一人遣いに精を出す弟子達でありました。その様子を観ながら阿吽の呼吸で踏み込み、体の運び、上体及び手の振り、木刀の振りの連動に付いての直伝を施す仕儀と相成りました。此の処、振りに鋭さが出てきた齋藤君、少し手仕事と成っていた小林君・・・それぞれの状況に合った直伝の一時と成った様であります。

若さの特権とでも申しましょうか、その瑞々しい感性は、師からの指摘を砂が水を吸い込むが如く夫々の感性で吸収している様で有りました。一人遣いが終了する頃には見違える様になっておりました。

 神様の前(廣川君も共に)に座し、静かに呼吸法を共にし本日の稽古を開始致しました。

木刀にての打ち込みでは、一人遣いの際の良き手ごたえが続いており、良き打ち込みを繰り出しておりました。呼吸法は・・・座してのそれとは・・・まだまだ動きを伴うと台無しになってしまいます。今後の課題であります。

兵法に移り、共に本伝の太刀を遣い合いました。小林君の振りに、その太刀筋、手の内の締めに良き物が出ておりました。やっと手仕事からの脱却を見せつつあります。如何しても考えに囚われ気味の彼の性癖に、寛解の兆しが見て取れた一日でありました。

齋藤君は、身に付けつつある彼なりの鋭い打ちを兵法に生かすべく一つ手本を示し、言葉を添えました。早速、二の斬りのコツを掴んだようでありました。

一息を入れるお茶の時間には、小林君から小生の数日前の誕生祝いとしてショートケーキの差し入れがありました。廣川君が旅立って以降初めての事でありました。有り難い事でありました。

一服後は、真剣にて抜刀に取り組んでもらいました。此処でも基本稽古の良き手ごたえが出ておりました。二人とも良き羽音をたてておりました。

最後の時間は、無論地稽古であります。紺の道着袴に着替えて先ずは、打ち込みから始めました。人に対して打ち込むと言う事の難しさを感じながらも、一人遣いの際の良きありあmせん

地稽古になると前回の反省をよくしているらしく、逃げずに自分から打ち込んで来る小林君でありました。如何せん未だ攻めと言うことに関しては、五里霧中の状態でありますので、其の打ちが功を奏する事は有りませんでしたがそれでも一本拳を捉えた打ちがありました。逃げずに立ち向かえば機を捉える事も出来る事もあります。

齋藤君は、やはり人に対する打ちに如何ともし難い力みを右腕に宿しておりました。打ち込んで打ち込んでその力みを取り去るしかありません。

久々に雨降る中での稽古で、湿気のせいもあり、思いのほかの汗の量でありましたが、清々しい気分で道場を後にした師弟でありました。

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