広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

剣道七段合格者の報告を受ける。

令和五年11月16日、自宅に11月の名古屋での剣道昇段試験にて七段に合格した某氏が報告とお礼に訪れました。コロナ騒動が何処かに過ぎ去った感の昨今、町内外の行事が復活し、ここ暫くそちらのお世話で稽古を休みとしておりましたので、この様な仕儀と相成りました。

之までも稽古の無い時には、自宅への訪問を受けて、剣道の事やら刀の事やらに相談を受けたり、対応をしておりましたが、今回は無論昇段試験の報告でありました。

小生の元に通ってくるようになって三年目と成りますが、初めて竹刀を交えて感じた事は・・・圧倒的な基本打込の不足そして基本刀法の欠如・・・先ずは、それを求めて遠回りの様でも剣道形を確りと行う事を課しました。そして巷の剣道場で行っているであろう双方が打太刀、仕太刀を交代して行う練習では無く、仕太刀だけを小生相手に一本勝負の気迫で打つ・・・直伝稽古を行いました。その後、防具を着けての基本打込・・・特に面打ちは、手本を示し何本も息が切れるまで打込んで貰いました。そして息を調えての地稽古・・・打たれ続ける自分を見詰め、自覚し、その中から間合の攻防、攻めをトコトン感じて貰いました。この三年近くとうとう一本も取る事は叶わなかった某氏でありますが、何時の間にか七段昇段試験に通る力量を何時しか身に付けており、今回の合格と成りました。

満足の行く遣い方の出来た昇段試験の様子を共に喜び合い、之からの真の七段になる精進を求め激励いたしました。そうです、七段昇段試験に合格してからが真の七段になる稽古です。今後もご指導を継続してお願いしたいと言う某氏の瞳にはその気迫が漲っておりました。