広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

11月広島での定例稽古会

11月広島での定例稽古会を行いました。広島での稽古開始時間は本来13時からですが剣道着に着替える時間、正規の稽古に入る前の素振り一人稽古を考慮し道場は12時から使用可能としておりますが、各人の集合時間が徐々に早まり、何時とはなしに12時の開錠をいまや遅しと待ちわびる様に集まって来る様になりました。人の集まるところ自然と意図とした事以外のスタイルが定まって来る物であると感じ入る昨今です。(12時半には正規の稽古が始まっております)


基本稽古におきましては前回の良き余韻が残っているが如く心地よい感触を響かせ続けるる者、最初はそこそこの打ちを見せていたのに突如として元の悪癖が顔を覗かせる者とありましたが確実に少しずつ良き打ちが出てきております。しかしながら最初から正しい振り方を教えて貰うことなく自分勝手に出鱈目に振り回す事を行って来た者にとってある種身についた悪癖から脱却する事が如何に困難な事で有るかを思わざるを得ません。しかしながら真の刀法を目指す事を本人が諦めず弛まぬ精進を続ける決意が変わる事なければ指導に携わる者が諦める事も見放す事も有り得ませんので何時の日にか本道に至ると信じております。


勢法におきましては特に合撃に毎回良き手応えが出てきております。しかし合撃が合撃で終わるときにはかなり良き出来でありますが、そこから次に続く勢法である場合に合撃その物が乱れてくる現象が出てきました。相懸け返し、流しで取り組んできた事に思いをはせ今一度その取り組みを整理下さい。


抜刀は今回居合(向ノ刀)を特に入念に抜き合いました。立合の順抜では各人これまで数多く抜いてはおりますが、座り技として行う事の足腰の負担にかなり苦労していたようであります。今後家庭においても刀を持つ必要はありませんので素手でその働きを充分に行って見てください。身に付けるには心身に沁み込ませる絶対量が必要です。


今回も各人良き手応えと今後の課題をしっかり持ち帰る事が出来たと思いますので次回までしっかり一人稽古にて精進下さい。また稽古へ参加できない場合は連絡をよこす事は当たり前の事です。連絡なき稽古への不参加は今後は許しません。