広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

二月最初の日曜稽古会

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いよいよ二月の稽古が始まりました。本日は大阪から野原君が出向いて参りました。一月の平日稽古にも出掛けて来ておりますので今年に入りまして二ヶ月連続の五月での稽古と成りました。今年の八月を迎えれば彼も10年目に突入します。彼の環境を考えれば良くぞ此処までメゲズに修行を続けて来れたものだとあらためて感心します。新潟に転勤に成っても10時間近くかけて車で広島まで出向いてきていた彼に取りましては大阪から出向くことなぞ然程の事ではないようで有ります。彼もすっかり逞しくなった物であります。初めて顔を合わす新人と挨拶もそこそこに、時間を惜しむように先ずは男稽古に入りました。基本打込みに入る前に先ずは一人遣いの様子を観て、その遣い方を正すことから行いました。昨年から可也良くは成ってきておりますが、一人稽古の弊害も勿論有りますので確りと確認作業を行いました。数点指摘し正すと可也良い遣い方になりましたので、鏡を無神経にも独占していた新人に一喝をくれて場を明け渡させて、鏡相手の遣い方を求めました。確りと自身の有り様を理解出来たと思います。その後皆汗を確り流すまで打込みを行いました。


兵法に入りまして先ずは三学を全員で遣い合いました。斬釘の打ちにやはり難儀しておりましたのでその術理の理解を今少し求めました。打太刀相手ですと如何しても拳が下がります。ならぬ事はならぬと再度申し伝えました。その後九箇、中段、後雷刀と遣い合いました。相変わらず八重垣の体捌きに難儀しており、しこたま小手を打たれておりましたが、最後に何やらコツを掴んだ雰囲気が有りました。新人君には中段の七本目までを金曜日の夜稽古で伝授したおりましたが、ここまでの覚えの良さは影を潜めて右往左往しておりました。一人稽古を怠っていた事は明白であります。


四時間余り男稽古を行ったところに好美君が残務を片付けて駆けつけて参りました。勿論確りとお茶と節分の豆まきの用意をしてであります。一服を入れる事としました。久々の野原君との対面を喜んで四方山話に花を咲かせておりました。しかし、いよいよ明日から入院し病との負けられぬ戦いが始まります。豆まきの後に戦いに臨むに当たり気を入れ送り出す為に皆の前で三学そして野原君に初披露の燕飛を遣って貰いました。気の入った良き太刀でありました。野原君も感心しきりで有りました。そこでよせば良いのに手裏剣打ちの撃ち落としを所望しましたので浦波から遣う事としましたが、案の定見事に中指で撃ち落とす事となり顔をしかめておりました。おそらく明日は腫れた指で入院となりますでしょう。何たることか!


兎にも角にも良き稽古、送り出しを済ませる事が出来ました。二匹の鬼に確りと豆をぶっつけて好美君は凛として戦いに赴いて行きました。早く・・・一日も早く帰って来い!