広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

六月最初の稽古会

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六月最初の稽古会は、宮島演武に向けての前日稽古会と成りました。そして好美君が演武の場に臨めるかの確認の稽古会でありました。五日前に退院したばかりですので前回の様子を鑑みれば、不可能としか思えない状況であり、今回の入院は演武後にと云う申し出を主治医にしては見ましたが、あくまで治療が最優先で有りますので、あまりに間隔が空きすぎると云う主治医の考えに従いました。その代わりに前回の副作用が余りに厳しい物でありましたので、演武の事も考慮にいれ、今回の投薬の量を考えてくれると云う事になりました。その甲斐が有り、元気な姿で道場に姿を見せてくれました。これで小生の腹の決まりました。明日は例え祓殿で倒れても、場に臨ませる事としました。


その様な心配をよそに、退院五日めにして基本稽古を先ず臨んで参りました。受ける前は場の中程で息が上がるのではと思っておりましたが、確りと往復をこなして見せました。正面のみならず、順逆も又然りで有りました。この心気力が有れば何の心配もいらぬと感じました。その後兵法は燕飛のみで良いと思っておりましたが、やはり先ずは三学を望んで参りました。小生も又のぞむ処で有ります。明日の場に臨む事を心に念じながら苦しい治療と戦って来た者の想いの籠った三学でありました。その気迫はやはり合撃に二の斬りに表れておりました。その想いを鼓舞するが如く遣い合いました。そして明日の演武で遣います燕飛を思いの丈を込めて遣い合いました。気が燃え上がり、払いの太刀で納めるつもりが、無心に手裏剣打ちに行っておりました。我が道場におわします剣の神様のご指示と理解し、明日の燕飛の浮舟は手裏剣打ちに行く事としました。無論いまだ気分の晴れぬ彼女が予告も無しに行った手裏剣打ちを見事に打ち落としてくれたからでも有ります。


短い時間でしたが気持ちの良い稽古を終える事が出来ました。その後、明日の演武の為に宮崎から出向いて来てくれております甲斐先生の表敬訪問に参りました。先生も彼女の容体を大変心配してくれておりましたので、その元気そうな様子を大変喜んでくれました。しばしホテルのロビーで親しく近況を報告し合いながら歓談し、ホテルを後にしました。