広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

七月第一土日稽古会

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七月第一土日の稽古会を行ないました。ハイライトは何と言っても日曜日の廣川君の純白の剣道着、袴姿で有りましょう。ここ一年近く、闘病の合間を縫って稽古に馳せ参じてきておりましたが、時間を惜しむように平服で稽古に取り組んでおりました。それがこの日は確りと見覚えのある風呂敷を抱えて道場に出向いて参りました。無論、中身は剣道着袴で有りました。純白の剣道着袴に身を包んだその姿は一つの山を乗り越えた、ある種の充実感と清々しさに満ちておりました。二日に受けたペットCTの結果待ちとは言え、一つの大きな区切りを迎えた事は間違いありません。本日の姿はその気持ちの現れであることは、間違いがありません。
 
竹刀を携え、場に立つ彼女と向かい合うと闘病に入ってからの姿ではなく、何故か入門してきた当初の様子から、記憶が蘇って参りました。平服で向かい合った日々とは又一味違う感覚で有りました。彼女の中にも色々な事柄が頭の中を巡っていたのでは無いでしょうか。無形の位で向かい合い、車に取る間の短い時間の中で、あらゆる想いがめぐりあった一瞬でありました。目に熱い物が滲むのは、悪くはない物で有りました。
 
土曜日の若者は今ひとつ気の充実に欠ける様子で有りました。それでも稽古を続ける内に僅かずつ高まって参りました。今一つ怠い日も休まずに稽古を続けて行けば、何時の間にかスッキリとした心になる事も多々有ります。先ずは出かけて来る事であります。
 
日曜日の若者はこの処一段の進歩を見せる三学の出来に、九箇を近づけるべく奮闘しておりました。何故か先輩の真似をして村雲ではしこたま小手を打たれておりました。痛い思いをして少しずつ本物を身に付けて行く事で有りましょう。
 
小転を皆で遣い合いました。先輩は来年の宮島演武で遣ってみたいと熱心に取り組んでおりました。その意気や良しであります。そして兵法の今回のとりは、待ちに待った先輩の燕飛であります。浦舟でしこたま背中を打たれましたが、本日だけは何をされても許せる気持ちで有りました。平生であれば・・・無論返し打に仕留めております・・・。
 
最後に抜きあった抜刀も、立つべき位置に立つ者がいるのは何とも良い物で有ります。正しく黄金のトライアングルでありました。
 
土曜日は尾道浪漫コーヒーで日曜日は第一楼で其々に食事をしながら歓談をしました。稽古を終えての、このひと時は当会にとっては外せぬ一時であります。小林君に小太刀の遣い方で思わせぶりな言葉を投げかける先輩でありました。何処まで解っているのやら・・・。