広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

九月シルバーウィーク稽古会

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平成27年9月20日、世の中シルバーウィークと浮かれている中での稽古会を行いました。廣川君との直伝稽古と成りました。不参加の若者達は何故にか皆、勤務で有りました。永原君などは好景気の業界で有る事は喜ばしいのですが、この半年間の様子は最早心身共に限界に達しているのではと心配しております。実りの秋、真っ盛りであります。この晴れ渡る秋空の中での全員稽古が出来る事を心待ちにしております。研ぎの世界で伝承されております(地を晴らす)という言葉は、この秋空の様子を指しております。此の澄み渡る秋空の様な心境を目指して稽古を積み重ねたい物であります。
稽古場に出向く前に、銀行を目指してダッシュを行ってきた廣川君は、いまだその疲れを引きずっている様で有りました。そんな事はお構いなしに稽古を始めました。
ちょうどユガケを着ける辺りにアレルギー反応が出ているらしく、珍しく素手で三学を望んで参りました。此処の処、合撃に良き手応えが続いておりますので少し自信もあるのかもしれません。どの程度恐れを克服できるか、お手並み拝見と致しました。途中、自身との心の葛藤や会話を表情に出しながら、何とか頑張っておりましたが、最後の一本は懐かしくも踏み替えに成っておりました。誰よりも合撃では痛い思いをしている彼女であります。時にその記憶が蘇るのは致し方の無い事かもしれません。
今回も杖を持参しておりました。五本全てを少し説明を加えながら遣い合いました。小林君が感想を前回漏らしていましたように、小手縛りは可也極まる様に成って来ております。今少しで力で対抗してくる相手にも楽々と極まる様に成りますでしょう。宮崎の老武道家に久しぶりに懸けてみるのも良いかもしれません。三年前に小生の小手縛りに、顔を真っ赤にして耐えていた光景が蘇ります。
稽古の最後は、燕飛の一人遣いを所望して参りました。一本一本の遣い方の精度を上げる事を目指して遣い合いました。
稽古後のテルミーの掛け合いでは、圧の懸け方や温度の高まりに腕前の向上を確かに感じました。これも又兵法と同じく、確実に熟成をしてきております。