広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月第二日曜日稽古会

平成30年10月14日、稽古
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平成30年10月12日、廣川君21回目の月命日お参り(齋藤君)
平成30年10月14日、10月第二日曜日稽古会を行いました。その二日前には、齋藤君を初めて伴い、廣川君の月命日のお参りにお墓に出向いて参りました。急な三百段近い階段を息を切らせ気味に上っていた齋藤君も廣川君のお墓の前に展開する見晴らしのよさに感嘆の声をあげておりました。弟分として何かと気に懸けてくれた姉弟子のお墓の前に直立し、お参りする齋藤君でありました。(良く来てくれたね)と・・・廣川君の声が聞こえて来た様でありました。
日曜日の稽古には、殆ど同年齢の3名が出向いて参りました。日々の職務の都合で中々同じ日に顔を合わす事の無い三人であります。夫々の様子を気に懸けながらも道場に入り、着替えを済ませると何時もの様に夫々の立ち位置で一人遣いに精を出しておりました。
11月中まで道場一杯に敷き詰められた畳の上での稽古会でありました。平生の床とは違う畳の感触、特に踏込み際の少し沈み込む様子にバランスを崩し気味の小林君でありました。環境が少し違ってくるとその時の自身の課題に気が付かされる事が多々ありますが、小林君がまさにそれでありました。板床の上では僅かなブレも畳の上では、顕著に現れます。青苦戦苦闘の様子でありました。
廣川君の写真と彼女が息を引き取る前に用意してくれた鏡餅が供えられた正面に座し、黙想を行い、皆夫々に好美君に心で語り掛け、稽古に入りました。
当会が最も大切にする基本稽古を皆で行いました。此処夫々の課題を元立が感じ導き、それを又元立自身の修業とし取組みました。畳の影響は、やはり踏込みに現れ、不充分な踏込みは手打ちとして表われておりました。厳しく正す事となりました。少し肌寒く成ってきたこの頃でありますが、若者達の額に玉の汗が噴き出してきておりました。
その後、本伝の太刀へと移行し、最後に抜刀を時間の許すまで行いました。抜刀では、特にこの日は抜打ちを重点的に行いました。無論、踏込を伴った真の抜打ちで有ります。少し沈む畳の上での踏込みによる抜打ちは、この若者達を真の上達に導いてくれると思います。皆、夢中になって励んでおりました。