広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

平成27年12月稽古納め

平成27年12月20日、平成27年の稽古納めを致しました。先週の平日に大阪の野原君とは納の稽古をしましたが、この日以外は参加が難しい者達が数名おりましたので、少し早めの稽古納めと成りました。写真は延春先生を広島にお迎えしての最後の稽古会の時の物で有ります。早いものであの時から11年の歳月が流れました。在りし日の亡き師を偲びながらの納会で有りました。
 今年は、色々な事が有りましたが、何といっても大変であったのが、初めて実行委員長を務めた嚴島神社奉納古武道演武大会で有りました。其れも又一門の並々ならぬ協力を得て、成功裏に終える事が出来ました。有り難い事であります。その様な事も含めて、平素中々顔を合わせる事が無かった者たちが、近況を語らいながら挨拶を交わしておりました。その後は時間を惜しむ様に夫々にいまだ畳の敷かれている道場で、夫々の立ち位置で一人遣いに汗を流しておりました。一人稽古を見取りながら各人各様に一言ずつ高みを求めて言葉を添えまた。
 座礼を行い基本の打込み稽古に入りました。僅かに残る板の間を遣い、行いました。元立として竹刀を通しての相懸けの手応えは、弟子達のこの一年の精進の度合いを良く知る事が出来ました。皆、一年前とは数段の上達をみせておりました。廣川君もこの日は、皆の半分の距離では有りましたが、確りと全ての手順をこなしておりました。此処まで回復した。出来るように成ったと言う喜びを共有する師弟および一門で有りました。その喜びは兵法に入りまして、見事な合撃と成って結実致しました。その冴えた音は、傍で見取り稽古をしていた後輩達の心にも心地よく響いた様で有りました。皆に取りましても嬉しい一本で有りました。 
最後は稽古時間の許す限り、皆で真剣での抜刀を抜き合いました。
座礼を行い、最後に一年の計を述べました。そしてこの一年の精進のご褒美として心ばかしの品を皆に手渡しました。嬉しそうに受け取ってくれる廣川君の様子は、この一年間治療を続けながら何とか稽古を続ける事が出来た満足感に溢れておりました。その様子が何とも嬉しい一同で有りました。
稽古の後は、ここ数年恒例と成っております藤中君の店リューオー(龍O)での楽しい忘年会と成りました。美味しい焼肉を堪能しながらの一年の思い出に花を咲かせました。