広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

12月第三日曜日稽古会

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12月15日、稽古会

令和元年12月15日、第三日曜日稽古会を行いました。11月末までと聞いていた畳が、何故にかこの日も敷かれた儘でありました。若者達は、そんな事を気にするでもなく、何時もの様に剣道着に着替えるなり、夫々が自身の位置で一人遣いに精を出しておりました。この日は、自身で気が付いて無いであろうと感じた事を指摘し、正しました。地稽古の始まった昨今、此れでは相手に通じないと言う根幹に関わる点でありました。後は自分で自得して行くしか有りません。

座礼を行い、木刀にての打込みを行いました。木刀どうしの打合せによって木刀も可也削れて来ております。手入れをしながらも来年の早い時期に新たなる一本を求めねばならぬかも知れません。其れも又良しであります。削れたり折れた物は、小太刀に仕立て直して遣うつもりで有ります。

畳の上でも良い体捌き、移身を見せ始めている若者達で有りました。ここぞと増々の鋭さを求めました。確りと地稽古で通用する為に!

本伝の太刀を皆で気一杯で遣い合いました。まだまだ出し惜しみの観える若者達に初太刀の大切さを諭しました。徐々に盛り上げて行く・・・これでは、剣としては、通用しません。初太刀に全精力を傾ける事を厳命しました。

その後、真剣にて抜刀を抜き合いました。これは、僅かに残された板の間を遣い、板の間にて抜き合う事と致しました。次に控える地稽古への緊張感を感じながらも夢中になって自身の愛刀を振り込んでおりました。

最後に防具を着けての地稽古行いました。むろん、先ずは元立に対しての打込みで有ります。一本一本が意図した処に打込めねば、しかも有効打突となる確りとした正しい打ちでなければ役に立ちません。何度も何度も打込み・・・息を切らせながらも必死に打込んで来ておりました。

残りの時間を遣い、地稽古を行いました。成す術もなく打込まれ、逃げる事も許されず、打って行けば捌かれ又打たれ・・・ボロボロになりながら懸命に地稽古に打込む若者達でありました。自身が終えた後は、見取り稽古で目を皿の様にして何かを掴もうと必死に集中する若者達でありました。良き一日で有りました。

今年の稽古も残す処あと二回・・・いよいよ締めの稽古であります。

日記