広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

7月、月命日のお参り、そして念願の平生の道場での稽古再開。

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7月、月命日お参り

 

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7月12日稽古会

令和二年7月12日、本日から念願の平生での道場での稽古再開でありました。無論この日は、廣川君の月命日でありますので稽古前にお墓参りに出向きました。もみじ饅頭をお供えし、生花を手向けて何時もの様に般若心経を唱えました。そこから連れだって道場に向かいました。

道場に到着すると小林君が、今や遅しと玄関の前で待っておりました。三か月余りのご無沙汰の道場は、我々の到着を心待ちにしてくれている様でありました。先ずは、窓を開け放し、空気の入れ替えであります。やっと、日常が戻って参りました。

各人夫々の想いで、先ずは一人遣いに勤しんでおりました。懐かしい床の感触を確かめながら何度も木刀を振りながら道場を往復する一同でありました。

廣川君の前で坐礼を行い、先ずは木刀での基本打込を行いました。各人の課題に沿って僅かに言葉を添えて何度も打込みを繰り返し行わせました。湿気の多さもありますが、一打ち、一打ちに気を込め、正しさを求めしかし鋭く・・・体全身から汗が噴き出してくるのが、打込みを受けながら確りと感じ取れました。

此の打込み稽古なくして、形稽古も地稽古もあり得ません。最も大切な稽古であります。

水分補給をして気持ちばかり汗を拭った後に兵法へと移行致しました。演武の反省検証を含めて、本伝の太刀を皆で遣い合いました。

数年ぶりに嚴島神社の祓殿の場に立った小林君には、場に臨んだ者へのご褒美が有った様であります。一本とは言え心地よい二の斬りが、繰り出されておりました。良き手応えの蓄積を厳命しました。

兵法の後は、暫し真剣に抜刀を抜き合いました。木刀、蟇肌竹刀、真剣が別物に成らぬ様に、一点一画を疎かにせぬ様に抜き、振り込ませました。

稽古の締めは、無論防具を着けての地稽古であります。此処までの稽古で出し尽くしたと思った汗が、防具を装着しただけで又しても流れ出て参りました。それを地稽古で出し尽くす如く、竹刀を振り込み、熱く打ち合いに興じました。

攻めとは・・・何ぞや・・・若者達の挑戦が続きます。何をしても捌かれ、打ち取られ、返され・・・僅かに待つ気持ちが芽生えれば・・・何時の間にか攻め込まれ、成す術なく打ち取られ・・・求めての地稽古が続きました。

少しずつ振りに鋭さが、体の運びに軽やかさが出てきた若者達であります。少しずつ稽古は着実に実を結びつつあります。真の稽古は、嘘をつきません。必ず実を結びます。

汗だくだくの中で良き一日が終わりました。

日記