広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

3月第三土曜日稽古会・・・永原君結婚式の日そして小林君からのサプライズ。

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3月21日稽古会

令和二年3月21日、3月第三土曜日の稽古会を行いました。平生の道場での稽古再会までこの日と後一日をこの場をお借りしての稽古会であります。この日は、平生必ず参加しております永原君の親族だけの結婚式の当日でありました。地元に帰り、晴れがましいこの日を迎えている永原君の様子を想像しながらの稽古会と成る予定でしたが、この日参加の小林君からのサプライズ報告に一同・・・ビックリさせられました。無論、喜ばしい嬉しい報告でありました。二重の喜びに溢れた稽古会と成りました。その事を正面に供えられた廣川君に報告する小林君でありました。

その日の陽気と相まって、少し華やいだ稽古会と成りました。・・・が、打込み稽古が始まるとそんな気分も何処へやら、迸る汗を拭いながら、息を切らせて、阿吽の呼吸で求められる打込みに精を出す一門で有りました。ゴトゴトと音を立てる足捌きを注意され、必死に求める関戸君でありました。しかし、直ぐに身に付くものでもありません。しかし、此れが出来ねば、地稽古の体攻めが出来る筈も無く・・・何処までも求めて行って貰います。

小林君の踏込みも・・・まだまだ物足りません。所詮、剣は踏込みです。手仕事など論外です。

兵法では、最初から伝えている呼吸歩の認識不足を露呈する小林君でありました。一本遣っては一息入れ・・・これでは、合気に成れるはずもなく、呼吸力、気の練りなど夢のまた夢・・・目の前にある大切なものを見過ごし、他の空論などに気を奪われている・・・所詮、戯けであります。

少し、意識を変えられてからは、何かを気が付いた様ではありました。少し意識するだけで別物と成る・・・形稽古の大切さで有り、恐ろしさであります。形だけの無意味な物とするか、大切な得がたい物を掴む事が出来るか・・・所詮、自己責任で有ります。

少しそこの処に一日の長がある関戸君は、良き合気の深まりを見せつつあります。良き合撃、二の斬りそしてやっと身に付けつつある村雲の勝口でありました。

地稽古に入ると良き合気の状態が、今の段階では大変な思いをすると言う事をこっ酷く知らされる羽目に成ると実感した関戸君でありました。良き合気の状態の彼我に取りましては、自然に上位者の間合いに吸い込まれてしまいます。

この日の関戸君が正に其れでありました。稽古後に明かされるまで無論気が付かなかった様ですが、立合が始まった瞬間から小生の間合(打間)に引き込まれ・・・只、打ち取られる間合に居る事も解らず・・・成す術もなく、打ち取られ・・・途方にくれる関戸君でありました。

しかし、これは彼が正しい道を歩んでいる証であります。良き現象であります。確実に上達への一歩を踏み出した証であります。喜ばしい事でありました。

新陰流の形稽古を活きた物とし、地稽古に如何に活かすか・・・自身が打ち取られる様子を確りと咀嚼し、自身の物とする精進の日々が続きます。

日記