広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最初の日曜日稽古会

平成29年10月1日、10月最初の日曜日稽古会を行いました。この日は、先月の台風による稽古中止の為に延び延びと成っておりました関戸君への廣川君形見分けの日でもありました。好美君が入門して間もなく授けた新陰流の木刀を関戸君に形見分けとして渡しました。彼女の稽古を愛して已まなかったその精神を確りと受け継いで行って欲しいと彼に託す事としました。
廣川君のお母さまから託された形見の品々が、ほぼ一門をはじめ生前親しかった者達に託す事が出来ました。好美君も喜んでくれていると想います。しかし手元に有りました記念の品々が、小生の元から離れて行く寂しさは無いでは有りません・・・。
夫々が託された品々を慈しみ、修業に励んでくれることを願うばかりであります。

この日の稽古は、三学一本の為に出向いて来た永原君との稽古から始まりました。無論、一人遣いを済ませた後ではありました。気一杯で三学を打ち終えて、彼の今後の人生を左右するかもしれないミッションの為に道場を後にしておりました。

その後の基本打込みでは、夫々の求める物に応じて打込みを繰り返して貰いました。小林君も少しづつですが下がりの足捌き、体捌きが、物に成りつつあります。追い込まれてからの腕の力みが少なくなって来ております。関戸君には充分な元立に対しての打込みの意義を考え、工夫する事を求めて少々の剣先の攻めを施しました。打込む瞬間の間合の喪失は無論こと、竹刀の中に消えて仕舞う元立にいかに打込むか・・・少しだけ観えていた相手が打込もうとした時に・・・とことん悩みぬいて貰います。楽しい基本稽古で有りました。
本日は、小林君のタイでのレースをひかえての送り出し稽古でも有りましたので、兵法は本伝の太刀を充分に遣い込む事としました。良き合撃の一本がありました。あの気合でこの度の海外のレースも確りと戦い抜いてくれると信じております。
最後に真剣にて抜打ちの技を主体に遣い合い、本日の稽古を終了と致しました。