広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

お盆休み明け最初の土日稽古会

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平成27年8月21、22日、お盆休み明けの稽古会を土日に行いました。永原君が日曜日に所要の為に参加できないと言う事で急遽彼との直伝稽古を先ずは土曜日に行いました。本来なら長期のお盆休みも今回は仕事に忙殺されたようで合宿は勿論、帰省も叶わなかった彼で有ります。出向いて来たものの疲労感を全身から醸し出しておりました。その為に一人遣いの後は、平生とは順序を変えて抜刀から稽古に入りました。真剣の力を借りて心身の暑気祓いを行いました。
振り始めは案の定、太刀筋が定まっておりませんでした。しかし其の内に愛刀に導かれる様に心身が定まって来て、太刀筋も確りと通って参りました。神器の有り難さであります。その勢いで兵法に入り、気一杯で遣いあいました。

日曜日は合宿やお盆休みの土産を携えて皆が出向いて参りました。先ずは土産交換を済ませて、夫々に一人遣いを楽しんでおりました。盆休みのアクを出し尽くすように基本の打込みに早速入りました。愛刀を錆びさせてしまった関戸君はその罪悪感からか冷汗の様な汗にまみれて苦悶の表情を浮かべながら奮闘しておりました。前回の反省からか、出し尽くす稽古を求めている様子は確りと感じました。それで良しであります。齋藤君は少しずつ踏込みを確りと行なって貰います。形ばかりの踊りに成らぬように充実した踏込みを求めて行って貰います。休みの間に選択をした新品の道着袴は身の丈にピッタリと成っておりました。初めて見る彼の道着姿に感心しきりの廣川君でありました。
様子を見るように、平生なら真っ先に掛かって来る廣川君ですが後輩に先を譲っておりました。それでもユガケをつけ基本打込み、三学と遣い合いました。久しぶりの九箇では物忘れの激しい彼女でありますから、平生を装いながら必死に思い出しながら遣っておりました。それでも十太刀の合撃は心地よい手応えを出しておりました。踏込みの勢いで取り揚げ気味に成る二の斬りに少し手直しを加えました。直ぐに何かを感じた様で有りました。その後小転、燕飛の一人遣いと気の入った様子で遣っておりました。それを必死に観る関戸君は、何かを掴んだでありましょうか。小転では小太刀を持たぬ左手の捌きに少し直伝を加えました。剣において、遊んでいる処は一つも無いと言う事を今一度確認して貰いました。頭で理解しても自身の体で有りながら思うに任せない処が有ります。其れを如何に遣いこなすかが修業で有ります。
休み明けの稽古を終えて、例の処で歓談を行い、散会としました。