広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

5月第3土曜日稽古会

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5月16日

令和二年5月16日、5月第二土曜日稽古会を行いました。久しぶりの雨が降り注ぐ中での稽古会でありました。

コロナ騒動で一か月近く稽古を休んでいた永原君も日常を取り戻すべく、この日は出向いてまいりました。心なしか少し痩せた印象でありました。

海上勤務明け以降、少し時間的余裕のある齋藤君は、連続参加でありました。しかしそれも今週まで、来週以降は又、海上勤務が待っている様でありまうす。

与えられたこのひと時を甘受する皆でありました。先ずは一人遣いに精をだす二人でありました。心地よい床板の感触を楽しむように、踏み込みからの連れ足に盛んに臨んでおりました。

神前に向かい、呼吸法を共にし、静かに坐礼を行い、全体稽古に入りました。

先ずは、木刀による基本打ち込みであります。少し時間の空いた永原君は、やはり踏み込みに甘さが出ておりました。軽やかな体の送りは、健在でありましたが、打ち自体は、踏み込み不足による僅かな硬さがありました。もっと踏み込みに気を込める事を指摘しました。

齋藤君の正面打ち込みは、その変化に傍で観る永原君も感心した様子でありました。ひと月振りに観る後輩の上達振りに感心しきりでありました。

兵法にうつり、本伝の太刀を遣い合いました。踏み込みの不足は、正面打ちよりは、斜太刀に影響がでておりました。足腰刀の連動不足からくる微妙なブレが出ておりました。手仕事に頼っては、真の太刀筋にはおぼつきません。今少しの意識を命じました。その効果は、十太刀で現れておりました。良き踏み込みの音をたてておりました。

前回の稽古で一つの気づきを得ていた齋藤君でありましたが、初太刀の二の斬りは、今ひとつ不足でありました。

 そこの処を再度指摘し、意識のズレを正しました。気づき直した様でありました。

その後、真剣にて抜刀を抜いて貰いました。足腰の備え、わきの締め・・・求める事は、数点に絞って求めていって貰います。しかし、形稽古も抜刀も地稽古も所詮一つであります。別物にならぬように基本打ち込みから取り組んでいって貰います。

最後に紺の道着袴に着替えて、時間の許すまで地稽古で心身から心地よい汗を流しつくした師弟でありました。

日記