広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

令和二年12月稽古納め・・・そして直会

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令和二年稽古納め

令和二年12月27日、稽古納めを行いました。この日に合わせて大阪から野原君が出向いて参りました。久しぶりに兄弟子と再会し、皆それぞれに挨拶を交わしておりました。今年一年はコロナ騒動に始まりコロナに振り回された一年でありました。それもこの日に成っても終息は見込めず、この日も迎えられるかどうかも判らぬ雰囲気でありましたが、何とか稽古納めを行う事が出来ました。

 各自夫々に今年最後の一人遣いに勤しみ、坐礼を行いました。師の位としてこの一年の想いを述べ、来年への抱負を語りました。坐礼の後に廣川君と共に記念写真に皆で納まりました。

野原君には今年三月に逝去された大坪さんの形見の真剣二振りを彼の希望もあり、託しました。野原君の当会へ小生への弟子入りの橋渡しをしてくれたのが大坪さんです。その意思を思いを感じ、それが良かろうと判断しました。

一門揃っての久々の全体稽古でありました。行く時を惜しむ様に基本打込、兵法、抜刀と遣い合いました。今年最後の喝を入れられた小林君は、少し泣きそうな悔しさを醸し出しておりました。何処かに甘さの残るこの若者の大成を求めて厳しい言葉の礫をぶっつけ、息の上がるまで打込みを続けさせました。

当会で最も大切にしている三学(高揚勢)、その形に内包されている理、それを今一度言葉に出し、地稽古に活かせる術理も含めてあらためて諭しました。形が形だけで終わっては剣の修行の意味がありません。真の形を求めての精進を命じました。

抜刀では、袈裟の斬り通し順逆を刃音を求めて何度も振り込ませました。本来兵法に有る太刀筋ですので、同じように遣える筈です。それが、真剣では出来ない・・・所詮形の中でも出来ていなかったと言う事であります。常に申し渡している基本稽古、形、抜刀、地稽古を一つの物として取り組む事が実行できていないという事であります。

良いのは返事ばかりであります。稽古の状態がその有様ですから、日常の作法は・・・推して知るべし・・・何度言われても気働きの欠如が目立つ三馬鹿トリオであります。

そうは言ってもこの日の5時間の稽古は、良き一時で有りました。この一年の大変な日々を忘れさせてくれる締めにふさわしい一時を共有出来ました。

稽古後は、山口まで車を飛ばし、恒例の焼肉ダイニング龍O(「りゅーおー)での直会を行いました。この様な時期でありますので永原君は30分でお開きとさせ、残った者も何時もより一時間早めのお開きとしました。店主藤中君から何時もの様に廣川君へのお供えも頂き・・・彼女の燥いだ声を皆で聞き・・・楽しい一時を共に過ごし、新年の再会をきして散会としました。

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直会

日記