広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

2月第一日曜日稽古会

f:id:heike10:20210209120829j:plain

2月7日、制剛流抜刀

令和三年2月7日、日曜日稽古会を行いました。この日は、寒気もおさまり、春の訪れを感じさせる様な陽気で有りありました。その陽気に誘われた様に、神妙な面持ちで若者が出向いて参りました。(人の振り見て我が振り直せ)と何度も叱責されているにも関わらず、又しても不始末をしでかし・・・喉元過ぎれば何とやら・・・何時に成ったら性根が入るのか・・・この未熟者トリオどもは、何時に成ったら一人前になるのやら・・・。

稽古が始まれば、只々夢中になって木刀を竹刀を真剣を振込むのみであります。

基本打込では、やはり近々の課題である足捌きの軽快さを求めました。移り身の際の足音は、ゴトゴト音を立てては物の役にたちません。床板の上を滑るように遣う事を命じました。しかし、踏込みは鋭く、強く・・・。

兵法では、合撃は無論、二の斬りの精度に気を込める事・・・惰性、80パーセントでは駄目であります。遣いきる事を求めさせました。

抜刀では、逆勢は良き刃音を立てる様に成ってきておりますが、順勢の其れが物足りません。順勢が主であります。自得を求めました。

地稽古では、基本打込、形稽古、抜刀で稽古した其の物を遣いきる事を求めております。之までの稽古を活かし切る稽古であります。別物に成らぬ様に命じております。しかしながら、実際に打ち合うと成りますとそれが中々出来かねる・・・その誤差を縮める稽古が、地稽古であります。形稽古の様に出来ねば真の地稽古にあらず・・・何処までも剣は一つであります。斜め打ちなど・・・逃げ打ちなど

 ・・・論外であります。正しい剣・・・それは全て新陰流兵法…形の中にあります。

今回は4時間余りの稽古でありましたが、その時この時に出来る稽古を尽くす事が出来ました。ともすると未熟さ(全てにおいて)ばかりが目に付く者達ではありますが、着実にこれまでの稽古の成果が出て来ている事も又事実であります。10数年前を思えば、隔世の感があります。それだけにそろそろ一人前へと駆け上る如く、覚醒して欲しいと願う昨今であります。

日記