広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

6月第四土曜日稽古会

令和四年6月25日、第四土曜日稽古会を行いました。この日はレースシーズンが始まり多忙を極めている小林君と三回目のワクチン接種を終えて一週間安静にしていた齋藤君が出向いて参りました。

雨が断続的に振る、蒸し暑い一日でありました。年間を通して稽古のしにくい季節であります。一人遣いに精を出す二人の汗の出が尋常では有りませんでした。久々の小林君の一人遣いを観ながら感じる事に一言言葉を添えておきました。少し稽古を離れておりますのでやはり、振りが小さく成っておりました。その長い手足を充分に遣い切る事を命じました。

木刀による基本打込では体の運びが不足しておりました。正しい体の運びからの打ちへの移行を命じました。そして小波の足捌きからの連動する大波の打ち・・・少しずつコツを掴みつつあります。

齋藤君の大会を経験した事による自信から自然と鋭さを増した太刀捌きに小林君も感心しておりました。演武を経験する事の大切さであります。

しかしながら真っ直ぐに体を運ぶ事に少し難儀しております。先ずは其処が肝心です。体捌きの精度を求めました。

兵法では本伝の太刀を遣い合いました。二の斬りの三本目に良き手応えを出していた小林君でありました。課題は体捌きを伴った打での体の安定でありましょう。所詮体が安定せねば良い打ちが出る筈も有りません。演武を経験した齋藤君は全てに良く成って来ております。後は滑らかな足捌きからの体の捌きです。難しい事ではありますが、之が出来ねば地稽古で役にたちません。

制剛流抜刀では立合の一手を伝授しました。二人とも興味を持って取り組んでおりました。

稽古の締めでは、地稽古の前に少し明かした形の中にある何気ない所作が威力をもった攻めに成ると言う事の実践遣いを持って稽古をつけました。次から次と打たれ続けながら・・・何処まで理解できた事か・・・打たれながら学ぶことが多々あります。一つ一つ理解し、身に付けて行って欲しいと願っております。

あれだけ蒸し暑かった一日も稽古が終了すれば、心地よさだけが残っている師弟でありました。

日記