広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

広島柳生会2008年納めの稽古会

イメージ 1

2008年の稽古納めを行いました。正しく現在の心境のままに一点の曇りのない快晴の中での収めの稽古会となりました。道場は昨晩の稽古時の冷気がそのまま凝縮した様な、さらに研ぎ澄まされた将に神気さえ感じられる趣を漂わせておりました。


一年の計として基本稽古の際から今年一年の精進の証と来年への課題を明確に認識して貰いました。特に袈裟斬りの正しい太刀筋、その納まり処は特に強く、手本を示し各自確認して貰いました。皆それぞれに新たなる気づきを得た様でした。呼吸を乱しつつも懸命に広島柳生会基本打込みを遣り通しました。


暖かい(或る仁に言わせれば熱い)お茶で喉を潤し、兵法及び抜刀を遣いました。特に各人合撃に迷いが少なくなり心地よい手応え、音を響かせておりました。最初はこんな事が本当に出来るのだろうか?と疑いの念さえ漂わせていた面々が・・・隔世の感があります。やはり弛まず着実に遣り通す者にしか得る感じる喜びは有り得ません。剣の修行は習工錬の三摩の位で一生を懸け遣り通すしか有りません。特にどこまで言っても私見我を交えず素直な習の心懸けが大切であると考えます。ややもすると数年経験を積んだだけで我見に走り、取るに足らない情報に振り回され、あまつさえ何処ぞでしいれた如何わしい物を伝えようとするたわけ者が出てくるのは人の弱さでも有りますが厳に許される事ではありません。勿論その経験年数だけではかられる事では有りません。何十年やっても何十年前に始めただけと言う者が多くいると言うのも事実です。常に謙虚にただ真の上達を目指し弛まず精進するのみです。


在りし日の師の教え(丹田の常充実)。これは理想ではありますが、まずは修行者の身としては立合において一瞬でも切れぬことなく張り通す事を目指す毎日です。このためには呼吸法を抜きには有り得ません。来年は今一度身に付けた積もりの呼吸法の再構築を試みてみます。会員にも今まで以上に取り組んでもらいますので心しておいて下さい。


今年一年大変ご苦労様でした。相変わらず2009年も真の武を目指し精進致しましょう。