広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

六月広島第二日曜稽古会

六月広島での日曜稽古会を行いました。梅雨の合間の夏日で有りましたが、五月の道場は裏山からの涼風に恵まれ比較的快適な稽古会となりました。


基本稽古におきましては単調な繰返しを続ける事に夫々に何がしかの興味を持ち弛まず続けて来た成果がそろそろ各人各様に出て参りました。いかに愚鈍な者でも正しい事を諦めずに求め続けてゆけば、僅かなりとも変って来る様であります。なかなか成果の出ないことに少々もどかしさを感ずる事も有りましたが、一人ニンマリの一日でありました。所詮剣は数年では何も得る事は出来ません。十年、二十年、三十年のスパンで捉えねば話になりません。真の継続あるのみです。楽しい時、嬉しい時はもとより悲しい時、苦しい時も変らず稽古有るのみです。出来る出来ないではなくいったん修行に入ったならばその道から外れる事は許されません。ただ一直線に歩み続けるのみです。


合撃、二の斬りと最も大切な処は良き打ちもあればそうでないところも出ると言う繰返しでありますが之もまた当たり前の事でありましょう。人間である身に完璧と言う事は有るはずも無く、少しでもより良き物を求めて行く姿勢があれば良しであります。知らず知らずの内に上達していっていると言うのが理想で有りましょう。三学、九箇を少し詳しく行いましたが、遣い様の異なる二つの形に興味深げに熱心に取組んでおりました。試合勢法では味わう事の出来ない面白味に何やら気が付いた様で今後が楽しみであります。


抜刀は左右の連動に特に気を配るように要求しました。片手遣いに陥らぬようにしっかりと左右を働かせる事を要求しました。今後は無意識に行えるように確りと事あるごとに指摘して参ります。しっかり気を入れて欲しいと思います。


来週は他の道場が確保できれば土曜稽古をおこないます。そうでなければ一人稽古をお願いします。その旨又連絡致します。