広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月第二週土曜稽古会

10月二度目の土曜日稽古会を行いました。昨日の夜の稽古では前回からの予定通り村山、山田両氏の地稽古を再会致しました。特に村山さんは形稽古からの続きが地稽古にしっかり活かされており4ヶ月振りの地稽古とは思えない出来でありました。これで何の心配もなく稽古に励める手応えを得る事が出来ました。30年来の剣友も初めて参加し、思わぬ良き地稽古が出来ました。仕事を終え最後に駆けつけてきた好美君には照明が切れ、最後の20分は思わぬ闇稽古と成りましたが良き体験であったのではないでしょうか。初めての闇稽古の割には良く間合を掴んでいたと思います。


少しずつ基本稽古に皆馴れて来ましたので本日は少しだけ打ち込みの時間を延ばしました。力で遣いたくとも遣えない処まで追い込み、柔らかい遣い方を求めましたがやはり最後は無くなった握力で逃げようとする処が見受けられました。その時の手の姿はやはり不細工(ブス)で有ります。良い打ちが出た時は初学と言えども美しい姿をしております。力みの無い美しき姿を目指して精進して欲しいものです。自身の課題は判っているはずですのに竹刀を振り回す事のみに気が行き、何時までも悪癖を出し続け、指摘されて初めて気がついた様な反応をする愚かな行為はそろそろ卒業して下さい。所詮稽古は自得です。その為に自身の課題を常に頭に入れておかなくて如何しますか。何のための打ち込み稽古か今一度自身に言い聞かせて欲しいと強く思います。


兵法におきましては本伝の太刀と外伝との拍子、気働きの使い分けを意識して欲しいと思います。一本調子では駄目です。本伝の太刀では理を強く意識し勇気を持ってユッタリと遣いきり、外伝では身体を練る事を今は強く思い、少し激しくしかし出鱈目になる事なく遣う事が大切です。その中であくまでも自身の気の充実を求め彼我一体となった処を少しでも感じて欲しいものです。形の中に込められた攻め合い、斬り合い、そこからの無理の無い勝機を掴み取って欲しいものです。手順は、表はほぼ覚えたのですから精度を自分なりに高めていって下さい。抜刀は立合を中心に行い、最後に居合の母刀を抜き合いました。発声も行って貰いましたがこれはヨチヨチ歩きの赤ん坊の域の趣きでありました。毎回これもしっかり行ってもらいます。