広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

10月最初の稽古会

10月最初の土日稽古会を行いました。二日の夜の稽古では村山さんが四ヶ月ぶりの復帰を果たしております。今回も見事脳腫瘍との闘いに勝利しての稽古復帰となりました。今回は大事を取って形稽古のみとしましたが、道場に入ってきたその足取りは抗癌剤治療に入る時とはまったく違い、今回も癌に勝利した喜びに身体全体から溌剌とした気を発しておりました。形を打つ前からその出来は大方の察しは出来ましたが、予想以上の出来で有りました。足腰の弱りから最初の蹲踞は流石にぐらついておりましたがその後はその足腰の弱りを気が見事にカバーし、安定した蹲踞の姿を見せておりました。二ヶ月前から参加しております山田さんとの再会もあり、奇しくも癌との闘いに剣の修行をもって立ち向かっている二人で有りますが次回から地稽古も再開する段取りとなりました。これで平日稽古もますます充実したものになりそうです。二人の稽古が終了した頃好美君も駆けつけ時間いっぱいまでしっかりと一週間の芥を取り去るリフレッシュの為に集中した時間を過ごしておりました。彼女いわく(この短い時間の稽古に集中する事で気持ちがスッキリする)との事です。彼女もまた前記の二人同様しっかり剣の修行が生活に密接してきた様であります。よき事です。


ここ一ヶ月ばかり道場が学校行事等で土日連続の使用が出来ない状態が続いておりますので、ここは確りと基本稽古にて心身に気持ちの良い汗をかいて貰う事にしました。何時もより少しだけ多目の打込みとしました。一人で相手をする元立相手に何時の日にか先にへばる事のない日が来る事を念じつつ。その日を楽しみに励んで参りましょう。今はこの繰り返し稽古で軸を確り作る事です。


兵法は三学、九箇(とりあげ)下から、を遣い合いました。やっと合撃の悩みを脱しつつ有ります。時として恐怖を感じるようで不味い場合もありはしますが概ね気持ちの良い遣い方でありました。反省点は二度ほど出た目線の乱れでありましょう。周りが見えることは悪いことでは有りませんが気に成って集中を乱すようではいけません。常に主体性は我に有りです。その後大転三勢法及び変13勢法の一部と中段を遣い合いました。十文字勝ちの理合を理解してもらい何度も挑戦して貰いました。概ね心地良く挑戦している様で有りました。この調子であれば13勢法も一気に伝授出来そうであります。


見事な秋晴れ(日本晴れ)の中稽古を終了しました。週末は又連休と成りますので皆の都合を見計らいながら稽古の予定を立てます。