広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

新年第三土曜日稽古会

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1月18日稽古会

令和2年1月18日、第三土曜日稽古会を行いました。三か月近く敷かれていた畳がやっと上げられ、久々の床板の感触を味わいながらの稽古会でありました。

この日は、柳井から通って来ている関戸君の稽古はじめでありました。

一月振りの道場の空気を身体一杯に吸い込みながら、先ずは一人遣いに精を出しておりました。これまた久々の床の感触を楽しんでおりました。

座礼の際に新年の挨拶を行い、お年賀の品と宮島嚴島神社参拝の際の記念の杓子を手渡しました。届いていた紺の剣道着・袴も手渡す事が出来ました。これで地稽古の為の一式がすべて調いました。

早速稽古に入り、先ずは久々の床板の感触を思う存分味わうように木刀にての打込みを全員で行いました。やはり畳の上で行うより遥かに体捌き、運びに皆勢いが有りました。

冷気を身体全身に取り入れながらも皆瞬く間に汗が噴き出ておりました。大きく正しくしかし激しく、何度も何度も繰り返しました。

特に初太刀から全力を尽くす事を厳命致しました。徐々に調子を出して行くでは、武道たり得ません。

本伝の太刀に入りまして、基本稽古の際の檄が効いたのか特に最初は様子見の小林君の遣いっぷりに変化が出ておりました。一皮むけた遣いっぷり、手応えでありました。特に三本目あたりからの澄んだ気の発露は、見事で有りました。

その雰囲気が次の者にも好影響を与えた如く、関戸君の遣い始めと成る三学は、もはや何時演武に出しても恥ずかしくない出来を示しておりました。本人もまさかの稽古はじめの手応えではなかったでしょうか。今後も何度もこの様な充実感を味わって欲しい物であります。油断する事無く、増長する事無く励んで欲しいものであります。

小林君は、仕事の都合上この時点で道場を後にしました。その後、いま少し本伝の太刀を遣い合い、抜刀を真剣にて抜き合いました。

お茶の時間を少し取り、紺の剣道着・袴に着替えて地稽古の時間と致しました。

まだまだ防具の着装に成れておりませんので、ちぐはぐな事で有りましたが、これもまた回数を重ねて慣れて行く、馴染んで行くしか有りません。武道の世界に速成は有り得ませんので。

逃げる事は成らぬと厳命しておりますので、敵わぬまでも懸命に打込んでくる弟子達でありました。打たれ続けながらも惜しい打ちも二本程ありました。立ち向かって行けば自然に道は開けるであります。それが地稽古です。

見取り稽古も確りと出来て来つつ有ります。私の攻口の中の体の運びに少し気が付いた者もありました。其処からが又遠い道筋ではありますが、気が付かねば全く物にはできません。先ずは自身の稽古以外では観取り、稽古に精神を凝らす事です。

時間一杯までを遣い、この日の稽古を終えました

日記