昨日に引き続き日曜稽古会を行いました。寒の戻りの影響で稽古を始めた時間帯の薄っすらとした汗も次第に冷気により冷たい物に変化して参りました。気候にそった訳では有りませんが稽古内容によりまして一部の稽古は基本稽古に終始する事となりました。試合勢法を主に行う積りで有りましたが、昨日からの演武に関わる日程等の不手際及び報告不足に起因するその基本態度のケジメの無さが基本稽古に終始する起因となりました。基本が出来ねば形どころでは有りません。出来ない物を出来るとして演武を行わせる事等は出来ません。元立に対すると基本の段階で出鱈目になってしまいますので今回は一人遣いに終始させました。一人遣いでさえも最初は要求する事が出来ずチグハグな遣い方をしておりました。ユッタリと遣うように指示しても其の思いと裏腹に上体が先走りし無茶振りしてしまいます。おそらく呆れる様な一人善がり稽古をしているのでしょう。暫く小生の前での一人遣い以外は禁止した方が良いと判断しました。体験稽古の彼は黙々と鏡を相手に正面、順逆を繰り返しておりました。ただ言われた様にユッタリとその動き遣い方を身体に染み込む様に繰り返しておりました。その後竹刀を与え元立に向かい同じ遣い方を行って貰いました。他の者よりは無論短い時間では有りましたが、正すべく触れたその手が可也の熱を帯びておりました。その真剣さが良く伝わって参りました。相懸けもその所作事から馴染んでもらうべく行って貰いました。先ずは若い彼には理解より馴染んで貰う事を優先しました。
二部は昨日以上に短い時間では有りましたが三学、九箇、下からを数度集中して遣いあいました。身体をこなす事なく直ぐに勢法に入る事を行いましたが、短い時間に行う事の良き現象が出ておりました。いつも以上に集中が高まっていた様で有ります。それ故に問題点に対する認識も鮮明で良く理解検証できていた様です。打太刀の取る間合の深浅に迷う事無く、今はただ自身の正しい打ちを打ち切る事に徹するのみです。今の段階で自分で何とか仕様などおこがましい。兎にも角にも着実な歩を進めている様であります。
報告するべき事をバツが悪いと指摘されるまで報告しないようなその都合の悪い事を後回しにする様な誠実さの欠如した性癖が所詮剣の修行の上達を阻害する重大な要因になっていると真に理解出来ねば現在の修行が無駄になる事は自明の理で有ります。しっかり自身の平生を正す事でしか剣の修行は続くわけも有りませんし、何時までも今の状態で当会に留まれると思われても困ります。かつて除名にした博多の二名の様に成らぬ事を切に願っております。
