広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

三月博多稽古会

三月博多での稽古会を行いました。この日の博多は春の陽気でありまして道場内は流石に下窓を開け放さないと息苦しさを感じるようでありました。熊本から稲垣君が無事駆けつけ又大坪さんも元気な顔を見せました。


基本稽古では五月の道場よりやや広めの場をしっかり遣い端から端まで正面、順逆、相懸け返し流しをそれぞれ左右太刀にて繰り返し行いました。下窓を開け放しているとは言え流石に直に体全身から汗が噴出して参りました。ややユッタリと身体全体を伸び伸びと遣うことを要求しました。ややもすると詰まり気味になりますが、何処までも剣先が伸びやかに伸びて来る様に求めました。


兵法は三学(とりあげ)八勢、下から、中段、九箇を遣いあいました。合撃はとりあげ、下からの三学、九箇はほぼ迷い無く遣える様になって参りました。八勢のそれが少し物足りませんでしたが何れの勢法も同じように遣う難しさでありましょう。廻り込む二の斬りをいま少ししっかりと足に連動する体捌きを求めました。少し小調子に成っているようです。置きに行っては成りませんが、余りに小さく成ってもいけません。何処までも余韻の有る打ちを目指して欲しいものです。九箇はかなりその理解が深まって来ている様であります。三学とかなり遜色なくなって来ました。今回から中下段に入りました。三本目までを伝授致しました。城郭勢に勝つ技に興味深く取り組んでおりました。


最後に抜刀の立合を時間まで抜き合いました。稲垣君は勿論模擬刀でありますが前回から始めました抜刀を今後もしっかり取り組んで行って欲しいものです。何れは真剣にて行って貰います。所詮本物を遣わねば抜刀も本物には成り得ません。そもそも蟇肌竹刀は剣を本当に遣える様に発明されたものですので。剣を離れて剣道は有り得ません。


前回行いました講道の補足を大坪さんに行い、今回の稽古会の終了と致しました。