広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

四月第二週日曜稽古会

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先日に引き続き日曜稽古会を行いました。昨晩からの雨が激しく降る一日でありました。道場付近の桜もこの雨で散り始めておりました。帰省中でありました永原君もカッパをまとい五日市から自転車で出向いて参りました。稽古休みの間の一人稽古の様子を観る如く鏡の前で一人遣いを行って貰いましたが,それなりに行っていた様子に安堵致しました。久々に元立に向かいユッタリと打込みを行って貰いました。久しぶりの心地よい汗を流しておりました。焦らずにいま少しの体験稽古を続けて参ります。演武を控えた今一人は勿論叱咤激励をしながらの練る打込みを行いました。出来ない事に諦めずに気迫を持って取組む事を強く要求し続けさせました。今は彼なりにある種渡を越す時期と思います。兎に角気を張り遣り抜くのみです。


演武に予定している八勢を時に相手をし時に一人遣いと時間一杯を遣い行いました。踏込みにおける正面打ちが如何しても斜め打ちに成ってしまいます。竹刀操作では無く,真っ直ぐに体全体を運べない処に起因しておりますので,これは少々では正せません。出来てない事をしっかり自覚して貰いながら挑戦して貰うしか有りません。一朝一夕では如何ともし難い所では有ります。そして下がりの相懸けからの返し流しです。続け打つに従い如何しても相懸けが鍔元に成ってしまいます。之もまた正面打ちと同様に取り繕えるものでは有りません。之までの演武に向けての直伝稽古が必ず実を結ぶ事を信じ挑戦し続けて貰います。今回の演武に間に合わなくとも致し方有りません。遣るべき事を遣ってきたその努力は認めます。永原君には三学(とりあげ)の三本目までを初めて遣って貰いました。先ずは手順をしっかり覚えて貰います。初めてで有りましたが若いだけに覚えは早いようで有りました。


二部稽古は本日は紋付は身に付けず,平素の剣道着で行いました。来週土曜日に全員で紋付を着ての通し稽古を行います。三学の中段への取り方が突如として良いものが出ました。今まで指摘しても中々位の低い取り方に成っておりましたが,ここに来てやっと写し取って貰えた様で有ります。これもある種の熟成の一つで有ります。今までの苦労苦しみが一つ一つ実を掬ぶ様子に接するのは楽しく嬉しいものであります。右旋左転の逆勢の付けが淀んだ事による次の展開の不自然さは御愛嬌としましょう。すべてが完璧と言う事は有り得ませんので。それはあくまで求める物では有りますが。


来週はいよいよ通し稽古を行い演武に臨みます。しっかり気を張り今までの稽古を信じ自身に徹して欲しいと思います。