広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

四月第二週土日稽古会

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四月第二週土日稽古会を行いました。今回から演武に向けての通し稽古の予定でありましたが新年度を迎えて仕事の都合がつかない者が有りましたので致し方なく二部稽古としました。本日の気温は初夏を思わせるものがありました。基本稽古を今回から通常通りに戻しましたので最初から,掛かる者は勿論元立もしっかりと汗をかく事と成りました。ここ数ヶ月の素打ちにて確りと身体の遣い方を求めて繰返し稽古を行わせて参りましたがやはり元立に向かいますと竹刀の行く先が一定せず拍子も一本一本がちぐはぐに成ってしまいます。前進後退で数を決めず繰り返すほどにその乱れが多くなって参りました。特に打ち留められる事に起因する手の内の硬さ力みは得物を使い慣れていない者の未熟以外の何物でも有りません。また人を相手にすると如何しても振りではなく叩きに成ってしまいます。しかし今回の機会を契機に取り組んで参りました事は何れ実を結ぶと信じております。所詮一人遣いが出来ねば人を相手になど出来る筈も無いのですから。


八勢においても同様に一人遣いではやや様に成って参りました相懸けからの順逆特に下がりは,やはり打太刀に向かいますとヒッチャカメッチャカに成ってしまいます。然程に追い込んでなどいませんのに自分勝手に速く遣おうとして正しさを欠いてしまいます。所詮二年程度の初学では主体性を持って相手に連れ従うなどおいそれと出来る筈も有りませんがユッタリと導こうとしている打太刀に素直について来れねば形とは言えません。今はただ導かれるままに素直に正しく連れ従い遣うだけで良いのです。その下地の一人遣いはここ数ヶ月充分に遣って来ています。今出来ると事を真摯に謙虚に行うだけです。


二部は初めて紋付を着ての稽古としました。袖のある着物は初めてで有りますので雷刀の位,そこからの打ちに少々の違和感を持った様では有りますがしっかりと良き手応えで遣っておりました。初めてにしては上出来でありました。九箇,下からと遣って見ましたが二の斬りにおける視界の塞がりに少々不安を感じ,打ちが少し小さくなっておりましたが之も慣れてくれば直に克服しますでしょう。三学(とりあげ)におきましてはある種実りの時期を迎えているようであります。九箇も充分演武に堪えられるところまではきております。突発的事態にも充分対応してくれそうで心強く感じました。