広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

11月第二週土日稽古会

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先週に引き続き土日稽古会を行いました。今回の二日連続稽古会は結果的にタイムラグによる直伝稽古となりました。余人を交えない直伝稽古はやはり一種独特の緊張感を伴い、得難い物を毎回感じます。塗りの手無しをした蟇肌竹刀の臭いを友に先ずは基本打込みを楽しみました。遣い手に取りましてはやや重めの竹刀で基本や試合勢法に挑み始めて可也の月日がたちますが、此処に来てその重さに負けない遣いっぷりに成って参りました。当初の非力振りから見れば隔世の感を感じる今日この頃であります。それなりの体力の増強は当然有りますでしょうが、体力年齢50台の健康診断の結果を嘆いておりましたので、やはり基礎体力の増強以外による処大であると感じます。竹刀を自身の体の一部とすると言う剣の目指すところに間違いなく進んでいると言う事でありましょう。良き事であります。やはり弛むまぬ稽古は嘘をつきません。ますます精進或のみであります。


兵法に入りまして三学(とりあげ)八勢、九箇、下からと遣い合いました。先週の稽古でこれまでにない手応えを合撃でだし、思わず得意げな表情で元の位置に戻ると言う事を行っておりましたが、今回もその余韻は確り残っているようで有りました。一時期の左手のズレやひるみはすっかり消えた様であります。しかし前回の合撃はその拍子と言い手の内の締めと言い奇跡に近い物でありましたので今回もそれと同様と言う訳では有りません。僅かな締めの硬さを感じました。しかしそれも僅かな物ですので今回も勿論合格点を与えました。村雲の筋違いの合撃には少し苦労しておりましたが、元々これは何故か得意としていた分野でありますので余り心配する事も有りませんでしょう。その内、何事も無かったかのごとく心地よい音を出し始めると信じております。


最後に抜刀の母刀を時間が許す限り抜き合い本日の稽古の終了と致しました。