広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

京都武徳殿での演武

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十数年ぶりに京都武徳殿の場に立って参りました。若き日より何度も試合をし、当時の達人の立合を拝見した場であります。訪れる事が無くなって久しいかったその場に何時の日にか弟子達を立たせたいと念願しておりましたが、本日その願いがかないました。やはり剣を目指す者に取りましては聖地であります。幾多の先人が汗を流し鍛え練った場の雰囲気を少しでも弟子達に味合わせる事が出来て大変喜んでおります。


改修が行われてある程度の年数を経た武徳殿は昔と変わらぬ趣のままでありました。しかし床の感触は驚くほど滑り又記憶にある踏込みの音とは少し違うものを感じました。皆には威儀を正すべく紋付着用の上、足袋を履かせましたがあの床の状態では正直無理をさせてしまったと反省しております。その様な中でも皆それなりに確り遣っておりました。しかし場になれておらず平素と余りに違う環境の中で少し集中を欠いて目線を外す戯けた事をする者も有りましたがそれも又今後の修行の良き一里塚となってくれると信じております。叱責されたことを確り受け止めて性根を入れてくれると思います。


次回同じような機会があれば今度は平素の剣道着袴でそれも素足で平素より広い武徳殿の演武の場を縦横無尽に遣い合いと思います。この場はやはり昨年の南区の剣道場の様な雰囲気で遣う場であると強く感じました。威儀を正しすぎるのもまったく良く有りません。過ぎたるは及ばざるが如しであります。場に即応するのが剣であり新陰流であります。小生もまだまだ未熟で有ります。弟子共々確りと教習の道を歩まねばとの感を新たに致しました。


何はともあれ当初の目的を達し、皆夫々に剣の聖地にて心に新たなる目標を掲げる切っ掛けを与えられ京都を後にしました。