広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

今年最後の全員参加稽古会

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師走の中日では有りますが、今回の稽古会が全員参加の今年最後の稽古会と成りました。10月に思わぬ病が発覚しました好美君の入院が20日となった為であります。本日もその準備やら諸々の事をかたずけて馳せ参じる彼女を待つ間に、若者二人を相手に少し長めの基本稽古を行い、続いて二本の勢法を遣い合いました。その後反省と検証を行いながら一服をしている頃、彼女が駆けつけて参りました。今日も入院前とは思えぬ元気一杯の先輩で有りました。一緒に一服をしながら暫し四方山話に花を咲かせて、早速着替えを済ませて貰い、全員揃っての今年最後の稽古開始の礼法を執り行いました。何時もより一呼吸多めの黙想を行い、正面への厳かな禮を行い、先輩に今年最後の基本稽古を息の続く限り行って貰いました。マスクをしている事も有りましたが。短時間に、息も絶え絶えに成りながらも確りとすべての基本稽古をやり終えました。


若者二人が下座に控えて端座する中で、三学と燕飛を遣い合いました。三月の宮崎での演武を目指しての燕飛であります。何時にも増して、今年最後の燕飛の発声に気を込めた二人でありました。静かに厳かに端座して見守った若者二人の心と目には如何ように映りましたでしょうか。暫し呼吸を整える必要が有りそうでしたので、その間に若者二人のことしの精進上達を見てもらう意味も込めて、中段ととりあげを遣って貰いました。二人の確実な上達に感心しながらも先輩らしい感想も秘めている風情の先輩でありました。兵法の今年最後は九箇と致しました。下からは復帰後の楽しみに取っておきましょう。


稽古の締めは抜刀を抜き合う事としました。愛刀の感触を惜しむように慈しみながら振っておりました。刀を携えての礼法の最後に会からの心ばかしのお見舞いと早い復帰を願う言葉を添えて、今年の全員稽古会の終了としました。


道場を後にして忘年会の会場に移り、時間を忘れての歓談を楽しみました。先輩の差し入れのペキンダックに目を白黒の皆で有りました。何時に無く、はしゃぐ先輩の一日も早い復帰を願いながらの散開と成りました。