広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

二月最後の土日稽古会

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二月最後の土日稽古会を行いました。昨日は全員参加とは参りませんでしたが、本日は皆恙無く出向いて参りました。本日から道場内の畳が全てあげられ、平生の床の上での稽古と成りました。畳の上での最後の稽古と成りました昨日の稽古で、無刀の一手を喰らい脳震盪をおこした小林君が今少しの頭重を訴えましたので、稽古を始める前に温熱刺激療法を施しました。程なく回復しましたので安堵致しました。畳が有ってもその様な事ですので投げは当分有り得ません。手取りの一手に限ります。一ヶ月前に注文致しました永原君の紋付が出来上がって参りました。家紋の確認をし、確かに手渡しました。これで取り敢えずは演武の準備は整いました。後は本番に向けて気を高めてゆくのみです。


全体の礼法を行い、基本打込みに入りました。来週から第二クールの治療が始まる好美君はどうするかと様子を伺っておりましたら平服の侭、白足袋をつけ一番に懸かって参りました。その気勢は大変鋭く、彼女にしては重目の竹刀を軽々と振って参りました。確かに快復傾向にあり、しかしそれを上回る覚悟を感じました。それほどの手応えでありました。此の気持ちのまま気丈に第二クールを戦い終えてくれると確信致しました。今年初めての演武が決まりました永原君には今少しの精度を求めております。焦ると手が先行し、足が弧を描く処を何としても正して貰わねば成りません。体は何処までも真っ直ぐに運べなければ成りません。その為には軸(人中路)を確りとさせねば成りません。この稽古の根幹を成すもので有ります。小林君は全てが可也伸びやかに成って参りました。特に順逆の打ちは自然に鋭く成って来ております。しかしそれに比べて正面打ちが今少しです。現代剣道においてはこの正面打ちが最も大切です。順逆と同様な位に自然な鋭さがそろそろ求められます。


兵法は先ずは皆で三学を(何故か先輩はまだ呼吸を整えておりました)今回は永原君から行いました。昨年から求めている二の斬りの鋭さは確かに出て参りました。後は僅かに付いて来る顔を今少し正すことでありましょう。歓談の際にも先輩から風を吹かされておりました。(自分も当初それで確りと苦労しておりましたから)やっと基本稽古の呼吸が整いました好美君が徐に出てまいりました。基本稽古の気勢そのままに良き二の斬り、合撃でありました。特に最後の合撃は大変気迫溢れるものでありました。若者達の良きお手本であります。その中で太刀の中の文の斬り合いの良き処を皆に説明しましたが、思いもしなかった解きに目を丸くする若者達でありました。その後八勢、中段、九箇そして先輩の燕飛と遣い合いました。燕も可也良く飛ぶように成って来ております。演武が楽しみに成って参りました。


最後に抜刀を抜き合い、本日の二月最後の稽古を終了致しました。本日も中華で歓談を到しました。兵法の話のみではなく、若者達の婚活にまで話題が及んでおりました。先輩の風もソヨソヨと心地よさげに吹いておりました。