広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

三月第三日曜日稽古会

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三月第三日曜日稽古会を行いました。今回は図らずも宮崎での演武に向けた最終稽古会と成りました。沢山の方々のお見舞いを得て、無事に第二クールを終えた好美君がやる気に満ちて出向いて参りました。何よりも稽古を積みたいばかりの彼女に取りまして、そうする事が出来ないのはある意味副作用より辛い事で有ったかも知れません。無論本日の段階でもスッキリと霧が晴れたような状態では有りませんでしょうが、道場に入るなり慈しむように床の感触を楽しんでおりました。この一時だけは言うに云われぬ不快感を忘れておれる時間で有りましょう。師弟共々この得難き二度と同じでは有りえぬ時間を心行くまで楽しむ事としました。


体調を気遣い、直ぐに兵法に入ろうかと思いましたが、やはりどうしてもと基本の打込みを所望してまいりました。喜んで受ける事としました。彼女の思いのこもった打ちは、時に相懸けが僅かに遅れる位に此方に響いて参りました。いつしか小生も無心に遣いあっておりました。心地よい打ちと打ち留めが何時果てるともなく続きました。流石に息が続かなく成った処で打込みを終了すると、中段に構えたまま涙する彼女の姿が有りました。(只何時までもこの様な稽古を続けたい)その様な願いとも言えないささやかな思いさえ閉ざされるのでは・・・・・と言う悲しみが溢れておりました。時が来れば皆夫々に各人のペースで道場に出向いてきて、心行くまで稽古を楽しむ・・・ただそれだけを・・・望むもので有ります。他に何もいらぬ。


演武ではその日の体調も有りますが、三学と燕飛を遣うつもりであります。試しに礼法からの通し稽古をしました。三学は無論何も心配する処はもとより有りませんが、燕飛も1~2点の要求を伝える事で又随分と良くなっておりました。此処まできたら後は気一杯で遣い合うばかりで有ります。過ぎ行く時間に確りと証を刻ん参ります。