広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

四月第二週稽古会

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四月第二週の稽古会を行いました。ここ数日は花冷えの天候が続いていますが、この日も肌寒い気候でありました。しかし時は四月、いま少しすれば初夏となります。冷えた道場を若者相手に稽古の熱気で暖める事としました。


このような時は基本の打込み稽古を特に念入りに行えます。基本の打込みが出来てこその形稽古であります。応用は何処までも基本の上に成り立っております。確りと基本を見つめなおし、求める稽古を行いました。この三年で次の新たなる段階に移る準備は出来つつありますが、まだまだ腕の捌きがもどかしく感じます。いま少しの手足の一体感を求めました。手が気に成ると全体の動き働きが小さくなります。そこのところの伸びやかさを求めました。程なく噴出し始めた汗、熱気で道場内にも暖が入ってくるようで有りました。それに従って少しずつ体も伸びやかに成って参りました。稽古は一生ですが基本稽古も又一生であります。求めれば到着点は有りません。ただ自身を何処までも高めて行くばかりであります。


兵法は三学、八勢、中段、九箇を遣い合いました。特に三学は演武の事もありますので敢えて今まで指摘してなかった処を明かし、求めました。確かに次の段階に入ったと言う事であります。直前まで求めて来なければ明かせない処まで何とか這い上がって来たとと言う処で有りましょう。演武に向けて確りと求めて行って貰います。試合勢法に入ると途端に竹刀が暴れます。本伝の太刀との違いを出そうとしてるのでしょうが、所詮備わってもいないのにそれらしく遣おうとして出鱈目に竹刀を振り回しているだけであります。これでは基本稽古が台無しであります。もっと基本稽古を生かすように遣わねば駄目です。最後に抜刀を時間の許すまで抜きあい、本日の稽古を終了しました。


第三クールに入り苦しい副作用と戦いながら、稽古に参加できる日を待ちわびている者の存在は、我等の稽古をいやが上にも熱くさせます。一時も一瞬たりとも疎かには出来ません。(昨日の我に今日は勝つ)この精神心意気で熱い稽古を続けながら早い復帰を心から待っております。