広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

八月最初の土日稽古会

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八月最初の土日稽古会を行いました。宮崎演武後初めての稽古会は廣川君の第六クールへの送出し稽古会でありました。各人の色々な事情により全員参加とは参りませんでした。それが何とも残念で有りました。仕事で有れば致し方有りませんが、私用の類で有れば僅かな時間をさいて顔を出す位は出来ぬのかと少しさみしく感じもしました。日頃の公私にわたる彼女の皆に対する気配りを考えれば何とも薄情な感を拭えぬ物でありました。人の恩を知り恩を返せる人と成って欲しい物で有ります。何の為に剣の修業をしているのか、今一度考えて欲しいと願っております。


遠征の疲れよりは長引く病との戦いに少しめげそうな自身の心にカツを入れるように基本稽古を所望して参りました。平生よりは一服の回数を増やして、暫し間の空くであろう基本の打込みを師弟共々心行くまで楽しみました。気の乗ってきたその打ちは体調に反する鋭い打ちで有りまして、修理しながら遣っていた竹刀が遂に悲鳴をあげて物打ち付近から飛んで行ってしまいました。成仏させるまで遣い切る事が出来ました。少し工夫をして中太刀として又新たに命を吹き込もうと考えております。


兵法は先ずは三学を演武の余韻のままに遣い合いました。これは自身は出来が悪かったと感じ、一人主賓席で涙していた反省が遺憾なく発揮された良き手応えで有りました。特に合撃は気持ちの良い物でありました。おバカな彼女の事で有りますから、心の中では何故にこれが演武で出なかったのかと又心の中で歯ぎしりでもしていた事でしょう。その後九箇、燕飛と演武と同じく遣い合いました。終盤になると集中が限界に近付いていた様でありますが、演武で初めて体験した感覚の拾い物であります(目線を外さない)と云う点は確りと平素より見開かれたその団栗眼で死守しておりました。しかし最後の最後に本来なら遣わなくても良い気を遣わされてしまう親族への想いでそぞろとなり一瞬気が途切れてしまいました。自身の事柄だけに集中しておれと云ってもどうしても遣わなくても良い気を遣ってしまう愛弟子でありました。


直伝の送出し稽古を終えて、蕎麦をたぐりながら、宮崎での事やら本日の稽古反省やらに花を咲かせて散会としました。明日からの戦いは、確かにこれほど長引くとは本人も思ってはいなかったでしょうから不安に押しつぶされそうな気持ちは判りますが、決して一人では無い。心から応援しいてる数多くのサポーターがいる事を忘れないで欲しいと思います。地元の広島に、遠く離れた宮崎に、大阪に、心から応援してくれている同志の存在を胸に確りと戦い抜き一日も早い復帰を願っております。