広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

一月第四土日稽古会

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一月の土日稽古会も今回が最後と成りました。皆其々のペースで遣い始めはこなしておりますが、両日とも平日稽古で今年の稽古を始めた小林君との直伝稽古と成りました。彼も無事、今年のシートを約束されて、勇躍道場に出向いて参りました。昨年の実りの時期に一人取り残された感の無きにしも有らずの彼で有りましたが、ここに来てその思いも払拭されました。剣はやはり日常の生活の充実無くしては真の上達も有り得ないようで有ります。

平日稽古同様に、この寒い冷え切った道場での基本稽古で、みるみる内に額に汗する彼で有りました。しかし、体の安定を意識する余りに、体の出が不足しておりました。先ずは安定より体の確りとした出を求めました。小さく纏まろうなど10年早い!彼の若さで小さく纏まろうなど本末転倒であります。今少しのガムシャラを求めました。その実践と共に彼の勢いが高まって来るのを感じました。無論、汗の量も半端無い物に成ってまいりました。ヘタバル寸前まで基本稽古を繰り返しました。良い手応えが出た処で基本打込みを終了し、兵法に移行しました。

初太刀の三学は、一人取り残された汚名を返上する白眉の一本と成りました。彼も遅ればせながら昨年秋の実りを確り得た瞬間で有りました。それまでの日常も含め、一年の稽古の計、実りの日と成りました。

立合の間からそれまでと一線を画する気の充実を観て取れました。立った瞬間から出し惜しみしない、途中で尽きるとも悔い無しの境地で有りました。そこから繰り出され合擊、二の斬りは今まで出来そうで出来なかった、連れ拍子、太刀連れを具現しておりました。打ち通すと言うところの手応えを確りと感じ合える一本で有りました。何より気の張りが、明らかな新境地で有りました。嬉しき瞬間でありました。

その後余韻を楽しむように九箇、中段を遣い合いました。無論三学程の手応えを全てに得る事は出来ませんでしたが、遣う勢法に少しずつ理解が深まっている手応えは感じる事が出来ました。その後時間の許すまで抜刀を抜き合いました。抜刀は兵法として遣う事を平素より言明しておりますが、初一本に気を込めると言う点はまだまだで有ります。刀を振る、遣う事の難しさでありましょうが、其処は何処までも一致させねばなりません。

土曜稽古の後に廣川君を見舞いましたが、これまでより一日早い退院を明日に控えておりましたが、前回より副作用に悩まされておりました。起き上がって談笑の輪に加わる気力は見せておりましたが、早々にベットに戻って仕舞いました。起き上がると吐き気に襲われる様子でありました。時間が解決することとは言へ、一日も早く副作用から解放されることを願うばかりで有ります。そして一日でも早く道場に元気な顔を見せて欲しいものであります。