広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

新年稽古始め

イメージ 1

新年の稽古始めは19日となってしまいました。本来は12日に予定しておりましたが、前日からウイルス性腸炎?で体調が思わしくなく稽古始めを延期せざるを得ませんでした。しかし、関戸君には昨年末から小生の手元に有る則国に引き合わせるために、万難を排して道場に出向いて貰いました。昨年末に正式に一門に迎い入れた彼に何時までも模擬刀を遣わせる事も出来ずに、その日の運びと相成りました。病を移してしまわないかと心配しながらも、得がたい刀と引き合わせて、彼も手渡した瞬間に(来る)物を感じたのでしょう、二度と返さぬ雰囲気を発しておりました。良き御縁を師弟共々喜び合いました。暫し、刀の作法及び刀法を伝授し、次回までに一人稽古に支障をおこさぬようにしました。時間は充分にあったのですが、何せウイルス?を疑われておりますので感染を心配して、双方後ろ髪を引かれる思いで引渡しの儀式を終了しました。

稽古は初めは、明日から始まる好美君の第八クールへの送り出し稽古と成りました。昨年一年、確りと病と向き合い戦い抜き、それなりの成果も掴みましたが、今年もまた戦いの一年の幕開けであります。時に逃げ出したく成る事も有るでしょうが、叱咤激励しながら総力戦で戦い抜く覚悟です。今回も剣の神様の前で、あらん限りの気迫で基本稽古の打ち込みから三学、九箇と遣いきりました。これで明日からの戦いへの決定(けつじょう)が出来ましたでしょう。心地よさそうな疲労感と達成感に浸りながら、後輩の遣いっぷりを観ながら座す彼女の姿には又稽古出来た安堵感と満足感に満ちておりました。

遣い初めの永原君は昨年から続く激務の疲れも無く・・・・少し眠たそうな目つきは昨日の新年会の名残か・・・深々と冷え込む道場の冷気も何する物ぞと、昨年掴んだ踏込みの感触を楽しんでおりました。二の斬りの太刀筋は気負いからか、少々縦筋となってはおりましたが、良い感触は必ず自身の心身に残っていますので何の心配も有りませんでしょう。

最後に皆で抜刀を抜き合い、振り合い、新年の稽古初めを終了致しました。