広島柳生会

正傳新陰流 広島柳生会

剣道の修業の一環として新陰流・制剛流抜刀術を伝承する広島柳生会の日常の稽古風景や出来事を掲載する。

未曾有の災害・・・黙祷・・稽古

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二十日未明におこりました未曾有の災害は、福島以降の何が起こるか知れないと言う思いを尚一層強くする物でありました。19日から強く降り始めた雨は、夜になって更に強さを増し、加えて雷鳴を轟かし、尋常成らざる様相を呈しておりました。次の日の未明まで眠れぬ時を過ごしました。そして飛び込んで参りました、隣の地区の災害・・・・信じ難い光景がテレビを通してもたらさせました。小生の団地は人的被害は無かったものの、一本の進入路が土砂で潰されて仕舞い、又道場のすぐ傍まで土砂が迫っておりました。その様な訳で、本日は急遽大竹体育館の剣道場での稽古と成りました。
 
稽古開始にあたり、先ずは皆で今回の災害で亡くなった方々の冥福を祈り又未だ行方不明の方々の一日でも早い救助を願って、黙祷を捧げました。
合宿以来初めての稽古会でありますので、先ずは確りと基本稽古に勤しみました。平生の様な板目に沿ったものでは無く、対角線を遣って行いました。目安が取り難いのか中々真っ直ぐに体を運べぬ様で有りました。その分、太刀筋も又時に乱しておりました。場を確りと把握するという稽古にも成りました。
 
兵法に移りまして、合宿の余韻の其の儘に三学を遣い合いました。永原君は踏込みの強さを斬りに連動させる処が中々治まりがつかない様で有りました。今回良かったのは3本の内の一本だけでありました。少し剣先が暴れ気味でありました。小林君は打ち其の物の帰結としては不十分でありましたが、合擊の切り結んだ瞬間に出ました(コン)と言う音と共に打太刀の竹刀がストンと落ちた得も言われぬ快感に相好を崩しぱなしでありました。立会い間に戻るままその状態で有りました。余程の感触であり快感であった様です。良き事であります。これで合擊が想像の技でなく実際に遣い得る技であると実感できたようで有ります。(想像の技)としか思えぬ者達が世の大半である中で幸いな事で有りました。その後九箇を遣い合い、抜刀を抜き合う事で本日の稽古を終了しました。
 
今回の災害にあたり、他人事と思う事無く、出来る限りの事をしたいとの思いを共有致しました。安否確認の連絡も寄こさずに、我関せずの状態で有りました馬鹿者二人の無神経さを確りととっちめたのは無論で有ります。こんな無神経では剣を修行しているとは到底認め難い物であります。確りと気を配る事を課しました。